Twin-beast
(マイクロ双発無尾翼ファンフライ)
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全長        :445mm
全幅        :520mm
主翼面積 :9dm2(無尾翼機のため7dm2相当?)
翼面荷重 :23g/dm2(無尾翼機のため30g/dm2相当?)
主翼翼型 :KOMAFUN似のファンフライ用対称翼型
胴体材質 :バルサトラス構造+一部航空ベニヤ+オラライト張り
主翼構造 :バルサ+ヒノキ+ミラクルフィルム張り
パワーユニット:エアリカ製スーパーリトルビーストX2
アンプ       :schulze slim-10be
バッテリー :ユニオン製ニッケル水素8.4V300mAh
                  またはリチウムイオン2セルX2?
全備重量:約176g
材料費 :約3000円?(モーターなど含まず)
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A-12ステルスに、
GWS製50XCモーターを双発で載せたところ、予想外のパワーで飛ぶので、
「このクラスのファンフライを作ったら面白そうだ!」と思いつき、製作を開始しました。
クラフトるうむさんのビデオの中でも、
このモーターを双発で使ったファンフライが元気に飛んでいました。

目標は大きめの駐車場位の空き地でも遊べる機体です。
さらに垂直上昇できるパワーが欲しい!

パワーユニットは、贅沢にもエアリカ製リトルビースト(栄モーター)を双発で使います。
静止推力が7.2V時に110gと箱に書いてあるので、
単純に「ツインで使えば180gの機体で垂直上昇できるのでは?」と言う安易な考えです。 (^_^;)
トルクロールも出来るかな?でも、双発ってトルクロールするの?
リトルビーストがツインなのでツインビーストと名づけました。

このクラスのファンフライはユニオンさんが製品化していますが、
自作なのに同じデザインでは面白くないので、いつものようにの無尾翼機としました。

胴体はある程度の側面積を確保し、ナイフエッジ飛行もできる事を目指しています。



リブ組み機の自作は原寸の図面が必要になるので、コピー用紙を貼り合わせて図面を書きました。


いつものようにデザイン優先です。

実際に飛ばして見て、ナイフエッジ時の前半分の側面積が足りない時には
板状の脚を付けるかもしれません。
おっと、その前にちゃんと飛ぶのでしょうか? (笑)

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製作


1mmバルサを使いリブの切り出しです。スパーはヒノキ2X2です。

この機体はテーパー翼に見えますが、基本は矩形翼で
後ろに大きな動翼が付いています。
そのためリブは同じ形の物が使えるので工作が楽になっています。
このあたりの設計は、RCエアワールド別冊 The-Fanflyに付いてきたKOMAFUNの図面を参考にしました。



翼が組みあがりました。

プランクは1mmソフトバルサです。



今回の機体は主翼と胴体を分割式にしないため、翼に直接胴体を接着していきます。
何度も墜落させるのは分かっているので、(笑) 胴体前側は0.7mm航空ベニヤを使ってみました。

この薄い航空ベニヤは素晴らしい素材ですね。
ハサミで簡単に切れるのに丈夫で弾力があり、めったな事では折れません。
カーボン板よりもずっと使い易いと感じました。
非常に薄いため重量増加も最小限で済むはずです。


この時、手でしごいてアールを付けて胴枠にも使おうと思いつきました。



現物合わせで組んでいきます。


2mmバルサを切り出し、組み合わせてエレボンを作りました。
トラス部分は1mmバルサを縦に使っています。

なんか、ナウシカが乗りそうな感じのデザインですねーっ! o(^-^)o


胴体後ろ(垂直尾翼)部分を組みました。
これで、大体の生地完成です。

おおっ、ちょっとカッコいいかも! o(^-^)o


試しにパワーユニットを置いてみました。


上から見るとこんな感じ。

パワーユニットが無い状態で重量を計ると約19gでした。


  

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サーボなどメカ積みが終わりました。
 

リブが1mmでフニャフニャなので、
この部分にサーボの取り付けは無理と判断し位置を変更しました。
設計と違いますが、自作ではよくあることです。気にしないで下さい。 (笑)
サーボに両面テープを貼り、側面に瞬間で付けてあります。


ミラクルフイルムでフイルム張りをしました。

まだ重心位置などが決まっていないので、作業性を考えて胴体には張っていません。
これでも飛行するはずです。


1mmソフトバルサを多用しているため、どうしてもフィルムにシワが入ってしまいますね。

透明だと視認性が・・・色付きのミラクルフイルムが欲しいです。
 

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早速、飛ばしてみました!
しかし・・・ (-_-;)

どこに落ちるか分からない代物なので、(私の実験機はいつもそうですが)
柔らかい草が一面に生えている所を探しました。

機体のチェックをし、フルスロットルで押し出します。
しかし、
双発にもかかわらず水平飛行がやっとのパワーで飛び、
6分ほどの飛行で両モーターが壊れたんです! (゚O゚;)唖然

・・・・・・・・・・・・・。

定格電圧7.2Vと書いてあったので、8.4Vは無理だったのかも・・・。
厚翼ですし、抵抗が大きすぎてスピードが出せないことも良くなかったのかもしれません。

原因を確かめるためにモーターを分解したところ、
丸いハンダの塊が2個入っていました。
これでローターとマグネットの間を削っていたらしく、
マグネットに大きな傷が残っていました。
 

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ついに、スーパーリトルビースト(誉21モーターユニット)購入!


秋葉原の千石電商さんで買ってきました。
(千石電商さんはラオックスコンピュータ館の裏にあります。)
今までの栄21と並べてみても高級感が漂います。

 
誉21と栄21の磁力はまったく違います。
栄21では小さなビス一つくっ付けるのがやっとでした・・・。


誉21は、手で回して見ても滑らかさが全然違います。
コギング(モーター独特のコクコクという抵抗)がまったくありません。
いったい中身はどうなっているんでしょう。

セットに入っているプロペラU-180はビックリするほど大きい!
上は栄ユニットに同封されているペラU-150です

しかも、ギヤ比もかなり小さめです。
誉モーターって凄いトルクを発生するんですね!

大きいプロペラU-180は胴体に接触するため残念ながら使えません。
モーターの取り付け位置を変更すれば使えますが、機体の抵抗が大きいので
今回は大事をとって小さい方のペラで飛ばしてみることにします。


このユニットの静止推力は7.2Vで150gだそうです。
双発ですから静止推力300gとすれば、176gの機体は余裕で垂直上昇するはずですね!
しかもバッテリーは8.4Vだし!
(STLJAPANさんに問い合わせたところ、このユニットは9.6Vまで大丈夫だということでした。)
 よーし、元気が出てきた!o(^-^)o


胴体にもフィルムを張りました。
 


バッテリーは裏から入れ、テープで止めます。


パソコンでステッカーを作ってみました。

 

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誉21でパワフル飛行!!

今日の朝、早起きして飛ばしてきました。
いやー。凄かったです!誉21
正直ここまで変わるとは思いませんでした!
80%位のスロットルで垂直上昇が可能です。

たとえスロットル半分位でも元気に飛び回ります。
(この時点で、すでに栄21のフルパワーを上まっている!)
栄21の2倍、いや3倍位のパワーのように感じました。

しかし、操縦がメチャクチャ難しい!
機体が小さい上に尻尾が無いからねぇ・・・。
これは私の過激な設計のせいです。はい。 (^_^;)
裏も表もよく解らない形だし! 爆!
特にフルスロットルにするとオーバーパワーで暴れまくります。
この機体は前後が極端に短いため、垂直上昇させようと思っても真っ直ぐ上に向けることが出来ません。
いくらパワーがあっても、これではトルクロールは無理っぽいですね。

でも、やっとちゃんと飛ぶようになりました。
たまにはヤンチャな機体も面白いものです。
これで練習したらどんな機体でも簡単に飛ばせるかもネ! (笑)

これを作ってみたい方は、そのまま作ると挙動がクイック過ぎて
操縦するのが非常に困難なので、翼長と胴体を設計図より伸ばすことをお勧めします。
(つまり一回り大きく作る)
水平尾翼を追加するのが一番効果的ですが・・・。

また、この機体は翼のほとんどがプロペラ後流の中にあるため、
極端な厚翼はあまり意味が無いようです。
(どんなに大迎角になっても翼の気流が剥離しないと思われます。)

小さなモーターの限られたパワーを有効に使うためにも、
翼を半分位の厚みで作った方が良いと思います。
今のままでは、パワーのほとんどが、厚翼の抵抗によって無駄に消費されているように思えます。
 


試しに脚を付けてみました。
すると、操縦性がさらに最悪に!アチャー・・・!


福島さんの電動仕様コマファンと。

いくらなんでも小さすぎましたね。
この大きさでハイパワーの無尾翼ファンフライは無謀です!
いやー。久々に失敗作を作ったなぁ・・・。 (^_^;)汗


ムービー




とんでもないヤンチャぶりに
悪戦苦闘している所をご覧下さい!
Twin_beast.jpg

 






 

  
1999/2/17
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