無尾翼のQ&A
 

無尾翼、全翼など変形機の質問に答えた物です。

 

 無尾翼機のプッシャータイプのモーターの取り付け角度ですが、どんなことに気をつけたらよろしいでしょうか。

私も解らなかったので、翼弦と一直線上にして左右上下ともスラスト0度にしました。
これは大正解で、スロットルの動きにも全く姿勢を変えることなく飛行します。

プッシャータイプはなぜか手に傷が出来やすいので、できたら上に搭載したいものです。
まあ手投げした後、モータをオンにすれば手が痛みませんね。

それなんですよ!
私のナスカは持つ所が無いので、プロペラのすぐ前をつかんで投げてすぐにスロットルを上げるのですが、
プロペラが回ってスピードが乗るまでには地面と接触しそうになるので、
土手の上からしか手投げが出来ません。とても不便です。

ショックコードを使えば平地でも何とかなるかな、とは思っていますが。

全翼機の手投げが難しいのにはもう一つ理由があります。
(あっ、ちなみに私は無尾翼機の中でも、胴体が無いか
あってもハッキリしない機体を全翼機と呼んでいます。)

人間の手は物を投げるときに無意識にひねりが入りますが、
通常の飛行機のように長い胴体があって、
手で持つところのずっと後ろに垂直尾翼が付いている場合はそれを抑制できます。

しかし、私のナスカのように横に垂直翼が付いている場合は、
手投げ直後などのスピードが出ていない状態では、ほとんど役に立たないのです。

これはこのようなデザインの機体を持って真っ直ぐ上にかざして、
手をひねってみることを想像するとよく分かります。

通常の飛行機は垂直尾翼が横方向に振れますが、ナスカの垂直翼は前後に振れるのです!
垂直翼が前後に動いたところで、抵抗が生まれるわけがありませんよね!

スピードが極端に落ちたときにフラットスピンに入りやすいのも
そのためだと思っています。
 
 

でも無尾翼特有の興味深い飛び方をナスカは見せてくれます。
その一つに地面効果が信じられないほど効くことがあります。
通常飛行では翼の先端1/3ほどを尾翼として使っているのが、
地面が近づくと、その地面効果は翼全体に効くためではないかと私は考えています。
実機でもその地面効果によるオーバーランで事故が多発したそうです。

でも飛び立ってしまえば、プロペラの後ろになにも無いという
プッシャー式の効率の良さは感じます。

自分は、ok模型のZAGIを飛ばしていて、手投げのしかたが載っていました、

半身で機種を持ち手投げ後スロットルハイにするので少しいそがしいですが、
いまのところ失敗は有りません、
最後に下のゆびで水平に押し出すのがこつのようです、
手首をひねると傾いてしまいますが、試してみては、いかがでしょうか。

これはよいことを聞きました。
ZAGIの機体には下面に指掛け用の穴かなんかあるのでしょうか?

ZAGIの裏側は何も有りません、のっぺらぼうです。
裏側の指(親指以外)は4本真っ直ぐのばして、機体の下に添えます
体を横向きにして後方に右手を真っ直ぐに伸ばして構えます
そのまま肘を曲げないようにして頭上に半円をかく様にふり、機体を離す直前に
四本の指の腹でなでるような感じで(手首のスナップもいくらかはいるかな)放り出します。
スナップで手首をひねってしまうと機体が傾いてしまいます。
頭上でリリースして、胸の高さ位に落ちる頃には、スロットルonできます。

今度ためしてみたいと思います。
有り難うございました。



私も簡単な無尾翼機を自作してみようという気になってきました。
胴体は電動無尾翼用に自作します。問題は垂直安定板をどうするかです。
翼端につけるかあるいは胴体が主翼より少々後ろに位置するので、胴体につけるか迷っています。

普通に胴体に付けた方が癖が無くて良いかもしれませんよ。

まず紙飛行機で重心やネジリ下げの量などを、実験してみることをおすすめします。
紙飛行機で出た問題は、実際にRCでも全く同じように出ます。

最初は落ちたときに壊れないように、ハンドランチぐらいの軽い機体を作りましょう。
調整を繰り返さないと無尾翼機は飛びません。
何回となく墜落します。(あんまり壊れないけど)
健闘を祈ります。(笑)



ナスカはきれいな機体ですね。

性能を追求した機体ではないのでオラカバを重ね貼りしています。
中央部分もパテやらサフェーサーやらで結構重くなってしまいました。
何とかサーマルをとらえようと頑張ってみているのですが、
まだサーマルで上昇させたことはありません。
でも飛び自体は悪くないので、強いサーマルが出たときは上昇すると思います。

機会がありましたら是非一度実物を見せてください。

実物を見られると手抜きがばれるーっ(笑)



フックの位置ですが、無尾翼の場合、どうしてもピッチング方向が心配になりますので、
重心より若干前に付けることになりますか?
それから徐々に後ろへ下げるという手順を踏んだほうが安心では?

その通りですね、A-12ステルスの製作のページ
テスト飛行の説明を足しておきましたので是非見て下さい。



 

(翼だけで飛ぶエリプスについて)100%の性能を追求しなければ、
エルロンSキャンバーと適度な重心で飛ぶということなんでしょうね。

確かに性能はかなり落ちますね。
感覚的には半分ぐらいになってしまいます。

(KAZさんの記事について)大きな垂直尾翼が必ずしも安定に寄与しないということでしょうか?

小さな飛行機の場合、動きが速いため垂直尾翼は大きめの方が安心できますが、
あの機体は垂直尾翼がテープで留めてあるだけなので、
ぐらぐらしていて、飛行中に取れそうだったので小さくしました。
見た目で大きすぎるな、と思っただけで全くのカンです。

昔読んだ本によると垂直尾翼が大きすぎると、
機体がロール方向に傾いたとき自己回復力が妨げられて、
スパイラルダイブに入りやすくなると書いてありました。
(私は実際になったことはありませんが・・・)



主翼のねじり下げですが、中央部で0度、中ほどでyy度、翼端でzz度などといいますが、
中央部と翼端の角度がきまれば中間は自動的に決まりませんか?

これは私にもよく分かりませんが、
無尾翼機の場合は、主翼に使う翼と尾翼として使う翼の位置を
設計時にハッキリきめておく場合、
たとえば中央部0度、中0度、翼端5度だと中と翼端の間は
尾翼として使われるのではないかなと思います。

B2ステルス爆撃機の写真をよく見ると、非常に複雑なねじり方をしているようです。
(前縁がうねっているように見える。)

イマイチ不明なのは、やはりエルロンが曲線上で実現する必要が出てこないかということですね。
ただ翼端部だけにエルロンをつければ問題無いわけですね。

発泡を熱線で切るときには、かなりネジリ下げを付けても、
必ず直線になるので(と言うより直線にしか切れない)
内翼と外翼にエルロンがまたがらない限り問題ありません。
ナスカは外翼にだけ動翼がついています。


無尾翼機としてはフラップ付きのエルロン機の方が、なんとなく私には馴染み易いです。
フラップがありますと可変キャンバー(正確には?ですが)が可能ですし、
Sキャンバー の度合いがフライトにあわせて加減できますし、
さらにフラップがエレベータとして 機能させることも出来るし、
しかしこれは保守本流の無尾翼族の皆さんには反則なんでしょうね。

いえいえそんなことなくて、
単純に工作がめんどくさいのと、サーボ代がかさむからですよ。(笑)


翼端の垂直板と中央の垂直板(これは垂直尾翼といっても良いですか)の
基本的なあるいは原理的な差はどこにあるのでしょうか。

垂直尾翼は機体の一番後ろに付けたいので、ブーメラン型全翼機は翼端になりますよね。
胴体のある無尾翼機は胴体の一番後ろに、一本立てるのが一般的です。
Ellipsウイングの全翼機はどちらでもないので、
よりヘンテコに見える方にしました!(笑)
 

翼端の垂直板は内方向に取り付けるという記事を目にしましたが、その理由は?

内側に向いていると、横滑りが発生して機体が斜めに飛んだときに、
前から見ると前方にある方の垂直板の方が面積が大きく見えるはずです。
つまりそちらの方が抵抗が大きくなって、翼を押し戻すことになり方向を安定させようとします。


無尾翼機にも前進翼ってありますよね。なんとなく空気中で躓きそうな気がしますが。
 感覚としては後退翼が多いなかで
前進翼はバックして飛んでいるような機影が楽しめるのではないでしょうか。
しかしあまり見かけませんね。

前進翼の無尾翼機が少ないのは、
多分大きな垂直尾翼が必要になるためだと思います。

よく見かける形の、大きな後退角の付いた翼の無尾翼機は
後退角の風見効果によって垂直尾翼を取っても飛びます。
ただしスピードを落としてはいけません。


デルタ翼機も無尾翼機なのでしょうが、これも感覚的にちょっと待てよ、といいたくなりませんか。

デルタ翼は飛んで当たり前のような感覚が確かにありますね。
同じようにハンググライダーやパラグライダーも完全な全翼機ですが、
飛んでいても不思議な感じは全然しませんね。



私は昔から昆虫のとんぼのフライトに興味があったんですが、堰合さんはいかがですか。

当然興味ありますネー。

これはまず、無尾翼機であり(本当かな)、
前後の複葉機(上下でないところがまた面白い)であり、
羽ばたき機であるような無いような、、、、ところが非常におもしろい。
もちろん羽ばたきますが、他の昆虫の羽ばたきとはかなり異なるような気がします。
第一とんぼは滑空するんですよね。

「天空の城ラピュタ」でトンボのような羽ばたき機が登場しますが、
本気で欲しいと思いましたよ(笑)

とんぼスタイルのグライダーって面白そうですね。
前後の主翼の大きさの差は?むだな尻尾の長さは、エルロンは、
エレベータは、どちらの翼に?前が主翼で後ろは副翼?などなど興味がありますね。

昔紙飛行機で実験したことがあります。
しかし、安定が極端に悪くてどうしようもなかったのを覚えています。
ダッチロールが止まらないんですよ。

前の翼で発生する乱流が、
すぐ後ろの翼を揺さぶっているのではないかと私は考えています。
よく見ると本物のトンボも細かくロールしながら飛んでいるように見えます。

串形飛行機クイッキーなどの機体は前後の翼を
上下にずらすことでそれを回避しているのではないでしょうか?
更に前の翼は下半角、後ろの翼は上反角が付いていますよね、たしか。

翼はトンボのスケール感をなるべく出すために、
同じ高さから上反角と下半角で生やしたらどうでしょう。

前の翼は上反角+前進翼、後ろは下半角+後退翼にすると相殺されて
いい感じの安定度になるかもしれませんね。

でも複葉のグライダーなので抵抗が多そうですけど。(笑)

 今朝NHKのTVでたしか「蝶とんぼ」という種類の黒い小型のトンボを紹介していましたが、
これがなんと止まっているときは前の羽が前進翼で下反角、後ろの羽が後退翼で上反角ではありませんか。
それを発見したときは感動ものでした。

おおっ、そうですか。
今日河原でトンボの飛び方を見ていましたが、上反角がかなりあるようです。
更に、滑空しているときに時々前だけ、あるいは後ろだけを
数回ぱたぱたさせていましたよ。


あなたの機体を見て度肝を抜かれました!
・・・尾翼が無いぃ! L(O.O)L シェ-!
でも・・・設計が良いせいか美しいですね(ミストラルの水平尾翼なしのやつが好きです)
 

Bー2も華麗です(爆笑)
しかも良く飛ぶじゃないですかぁぁ!(今ごろになってすいません)
ところで質問ですが、ミストラル等の無尾翼機なんですが、
ああ言うのって、舵がエレボンですよね(ピッチやロールコントロール用に)
じゃあ、アドバースヨ―対策はどうなんですか?
ナスカとかは垂直尾翼があるから良いですけど、
Bー2とかA-12はどうするんですか?

アドバースヨ―対策はまったく考えておりません。(笑)
でも飛ぶんですからいいんです!(笑)
そういえば、当時を思い出すと、左右のエレボンに作動を50%位付けていたように思いますが、
作動が無くてもちゃんと飛びます。
 

A-12なんかは、特にスパンが短いので何もしていません。
垂直尾翼の無い機体はヨ―方向の風見効果が極端に少ないので、丁寧な操縦をする必要があります。
特に急激な8の字飛行をすると、回復不能のフラットスピンに入ってしまう傾向があります。
この現象は重心位置が後ろ気味の時に顕著に現れます。

ミストラルってパイロンレース出来ますか? 

もちろん出来ますが、そんなにスピードは出ませんね。
でも、ナスカはやけに早いです。
 

.

いつも "RC 飛行機実験工房" を楽しく拝見しています。
特に "面白飛行機","簡単工作" は参考になる内容がいっぱいで,製作経験のない私の良いガイドとなっています。

わたしも変な飛行機が好きで,特に全翼機に興味があります。
"RC飛行機実験工房" を見るうちに自分でも作ってみたくなり,この正月休みに作ってみました。
と,いっても発泡スチロール製で,FF, 無動力,つまり紙飛行機なんですが。。。(^^ヾ
 

翼幅 60 cm 程度です。
主翼には捻り下げをつけず,翼端板外側の部分を全可動にして縦安定を調整する,という設計です。
きつい後退角,小さな AR 等,どう見ても滑空性能が良い形ではありません。
デザイン優先なんです。(笑)

風の無い日に軽くグライドテストをしました。
可動部の迎角に対してピッチ安定性が恐ろしく敏感でした。
何度か調整の後,やっと 10m くらい飛ぶようになりましたが,
その直後につんのめるように鼻から墜落。。。衝撃で主翼がモゲてしまいました。(T_T

無尾翼機の縦安定性が悪いのは知っていましたが,飛行中に急に安定性を失った理由が良くわかりません。
風等の外乱かしらん。。。(?_?; いずれにしても,捻り下げをつけていなかったので,
尾翼相当部分の面積(尾翼容積?)が足りていなかったのかもしれません。

この機体は空力的にも強度的にも色々考えさせてくれたので,
それを元にして 2号機を作ろうと思っているところです。

"面白飛行機" の機体達に比べるとずいぶん初歩のレベルですが,
ゆっくり楽しみながら作りたいと思っています。

こんにちは、RC飛行機実験工房のSekiaiです。未来的で格好いい機体ですね!

さて、エレベーターが敏感すぎる事や、突然安定を失うことから判断すると、
重心が後ろすぎるようです。もう少し前にした方がよいと思います。

家の中で極低速で短距離を投げたときに,重心を合わせたつもりだったのですが,
速度に対してバランスが変化するかもしれません。掲示板でもそのような話があったような。。。

無尾翼機の場合は、解りやすく言うと通常機を極端に前重心にし、
エレベーターアップのまま飛ばすような感覚にセッティングするのがコツです。

速度に対してバランスはもちろん変化しますが、
外で飛ばす場合は無風と感じていても空気が微妙に舞っている事が多く、
自立安定の許容量が少なすぎると、ちょっとした事ですぐに安定を失います。

重心を前気味にして、アップ気味で飛ばすのも機体の自立安定を増やすためです。

重心を前にすることによってピッチ方向の安定はもちろん、ヨー方向、ロール方向とも安定してきます。

理屈ではロール方向の安定と重心位置は
関係ないように思えますが、数多くの実験を行った結果、
重心を前にすることによって確かにロール方向も安定してくる事を実際に確認しました。
これがなぜなのかは私にもよく分かりません。  (^_^;)

この手の全翼機はネジリ下げがかならず必要です。
もちろん翼端の可動部を下に向ける事でもその効果があるとは思いますが、
今のままでは不足しているように思えます。

また、きつい後退角と小さな垂直安定板を見て判断すると、
このようなデザインの機体は、ゆっくり飛行させると安定を失いやすくなります。
現在の飛行速度は分かりませんが、
今の2倍位のスピードで飛ばすようにするのがいいとおもいます。

この場合の "安定" は,ピッチ安定のことでしょうか。

スピードを出すことにより、ピッチ方向の安定はもちろん
後退角の風見効果が上がるためヨー方向の安定が保たれ、フラットスピンが起こりにくくなります。

私のA-12にそっくりですので、是非ネジリ下げ+翼端カールダウンを付けてみてください。
きっと見違えるように安定して飛ぶようになると思います。

翼幅60cmの機体だということで、GWS製50XCモーターを単発で使うのにちょうどいいサイズですね。
ぜひ電動RC化して飛ばしてみてください。 きっと楽しいと思いますよ! o(^-^)o

はい,いずれは RC 化,動力機化,できればと思っています。
いつになるか分かりませんが。(^^ヾ

Sekiai さんの助言を参考にして 2号機に取り組みたいと思います。また,
質問などするかもしれませんが,その際はよろしくお願い致します。
もちろん,ご迷惑にならない範囲で。

p.s.
職場で「家に風洞が欲しいなぁ。。。」とつぶやいたら,同僚に変な目で
見られました。ひょっとしたら Sekiai さんも同じようなご経験が,おありだったりして。。。(^^;

私も風洞が欲しいと常々思っております!(笑)
換気扇と段ボールで風洞を作ってみよう。なんてことを本気で考えています。  (^_^;)
これでいろんな翼型を実験したら面白いだろうなぁー。

2号機の完成を楽しみにしています。

あと、ネジリ下げを付ける事によって、何故かヨー方向の安定性も上がります。
風見効果が全く望めない垂直尾翼も後退角も無い矩形翼の無尾翼機でも、
ネジリ下げを付けると、飛行可能である事をフリーフライトの実験で確認しました。
それが何故なのかは私にも分かりません。
この現象の理由が分かる方は是非教えてください。 (^_^;)

 ではでは。o(^-^)o
 

 ..

ねじり下げの効果の原理(たぶん)

ヨー軸の安定が悪い機体の主翼に、
ねじり下げを付けると真っ直ぐ飛ぶようになる原理を発見しました(おそらく、ですが・・・)。よければ参考にどうぞ。

まず、ねじり下げ主翼は、下半角付き主翼と同等のものとします。

まず、真っ直ぐ飛んでいる下半角主翼の機体があるとします。
そして、何かの要因で、機体の機首が(後ろから見て)左を向いたとします。
そうすると、主翼右半分は、主翼の表側(上側)に正面からの風があたります。主翼反対側は反対で、裏側に正面から来る風があたります。
こうなると、主翼右半分は下がろうとして、主翼左半分は、上がろうとします。
つまり、向いてしまった機首の方向と、逆の方向に機体が傾きます。
こうなると、先程、進行方向の左側に機首が向いてしまった機体は、右に旋回しようとします。そして、機首は真っ直ぐな方向に向く。
このバランスが働きながら、機首が真っ直ぐな方向に向き続ける。

・・・つまり、主翼がロールとヨー軸を勝手に制御してくれる、ジャイロみたいなものだ、ということです。
・・・。なんだか訳判らん難しい文になってしまった・・・すみません。 

どうも有り難うございます。
私の他に、この不思議な現象に興味を持ってくれた方がいたことが大変嬉しいです!o(^-^)o
私も翼端が下半角に見えるところに、なにか秘密があるのではないかと思っていました。

> 向いてしまった機首の方向と、逆の方向に機体が傾きます。・・・・・
> 進行方向の左側に機首が向いてしまった機体は、右に旋回しようとします。

実は、私の最大の疑問はこの部分なんです。
風見効果を持たないはずの矩形翼が、なぜ傾いた方に機首を向けるのが理解できません。 (^_^;)

試しに紙飛行機で実験してみました。
同じ矩形翼に下半角(カールダウン)を付けた物と、ネジリ下げを付けた物です。

結果はと言うと、下半角の翼は激しく横滑りして飛行できず、ネジリ下げ翼はなんとか飛行可能でした。
また、ネジリ下げ翼には、やはり風見効果があることが飛行中の挙動で確認できましたが、
下半角のみの翼にはそれがまったく感じられませんでした。

私の考えでは、大きなネジリ下げが付いている部分は揚力が発生していないので、
その部分は翼としての機能が無くなり、空力的に前縁に後退角の付いた翼のようになって
いるのかもしれないと思いはじめています。 


旋回時の左右エレボンの舵角調整について

旋回時の外側(下側)の舵角はとても小さくていいと思います。
この理由ですが、垂直尾翼の無い無尾翼機(全翼機)は、
ラダー操作に翼端のエアブレーキ(ドラッグラダー)を使います。

上側の舵角を大きく、下側の舵角を小さくすることにより、
旋回時に内側の抵抗が増え、簡易ドラッグラダーとすることができます。

また、エルロンとエレベータを兼ねたエレボンでは、
エルロンUPは機首上げの方向に働くので、
上側の割合を下側の割合よりも増やすことにより、
少しエレベーターUPをしながら旋回することと同じになるため、
初期旋回時の高度損失をある程度押さえることができると思います。



プッシャー型全翼機のダウンスラスト

> QuickBladeのムービー見ました。
> 低空から垂直にビューンって昇っていくのにはしびれました。
> プロペラ反トルクを打ち消すのにサイドスラスト等は付けているんでしょうか?
> トリムであわせるとフルスロット時とスロー時では違ってきますよね。
> それとフルスロット時の頭上げもダウンスラスト等を付けた方が良いのでしょうか

プロペラ交流が垂直尾翼に当たらない機体には、
サイドスラストを付ける必要がありません。
特にプッシャーの全翼機には、
サイドスラストを付けてはいけません。
フルスロットルでフラットスピンを起こしやすくなります。

プロペラの反トルクは、エレボンのトリムで抑えるべきでしょう。
スロットル>エルロンへミキシングを入れるといいかもしれません。
私は全く入れていませんが・・・。 (^_^;)

ダウンスラストは、QuickBladeのように、
翼の中心にプロペラがある場合は必要ありません。

CLICは少々上にありますから、
わずかにダウンスラストがあった方がいいかもしれません。
翼型によっても変わってくるので、
こればかりは「飛ばして見なければ判らない」と
言うべきかもしれませんね。
 

.。

全翼グライダーの製作

> 全翼グライダーを作ってみました。
>気が付いた所があれば教えてください。

スペック

全長        :640mm
全幅        :1280mm
翼面積  :28.16dm2
翼型      :Eppler337
機体重量 :約145g
翼面荷重 :約5.17g/dm2
後退角(前縁):39.2°
機体材料 :バルサ+ミレファン
材料費   :約3300円

とても綺麗な全翼機ですね。
ムービーを見ましたが、重心が後ろすぎるため後半で失速していますね。
もう少し前に重心を持っていくと、もっと良く飛ぶようになるでしょう。
是非、動力も付けてみてください。

>  捻り下げをどれ程つけるべきなのかよく判らなかったので、
> とりあえず片翼にリブが12枚あって、途中から翼端に向かってリブを1度ずつまげていきました。
> 翼端では8度ついてます。 飛び方を見て何かわかることがありますか?

このムービーを見てみると、翼の抵抗が大きすぎて途中で速度が急激に落ちていることが判ります。
もし2号機を作る予定があるのならば、翼を薄くしてください。 今の半分の厚さでもOKでしょう。

パワーに余裕があるエンジン機でない限り、小型の模型飛行機に厚翼はよくありません。
特にグライダーではスムーズに滑空出来ないほど大きな抵抗になります。

私のサイトの翼型集が参考になるかもしれません。

また、最新のハンドランチグライダーに使われる翼は、こんなに薄いです。

翼型データーベースのAGシリーズを見てみてください。↓
http://www.aae.uiuc.edu/m-selig/ads/coord_database.html

ねじり下げの量は翼の平面型によっても大きく変わりますし、翼型によっても変わります。
結局飛ばしてみるまで判らないことが多いですね。 (^_^;)
 

.
> 今スパン35cm位の全翼機をテストしてます。
> まだメカは積んでないですが全備重量35gでできそうです。
> テストでは滑空はいいですが左右にうまく旋回できません。
> エレボンにしてありますが、上昇、下降は問題無いです。
> 旋回させようとするとほとんど旋回しないか、急激に落ちるかです。
> 動翼は今は翼の中央です。上反角ははっきりしたのはわかりませんが
> たぶん2°くらいです。
> 無尾翼機は初めてなので教えてください。
> よろしくお願いします。

形を教えていただけると、
判断できると思います。

写真があれば一番いいのですが、
ペイントで描いた簡単な絵でもかまいません。
上からと前から見た図が必要です。

> 旋回させようとするとほとんど旋回しないか、急激に落ちるかです。

これは失速している可能性もあります。
重心を前にしてみてください。

> 動翼は今は翼の中央です。上反角ははっきりしたのはわかりませんが
> たぶん2°くらいです。

動翼は翼の先端に近い方が望ましいですね。
最適な上半角は翼の平面形により変わります。
強い後退角が付いている場合は0度、
場合によってはマイナスにしなければならない時もあります。

> 写真送ります。平面の写真ではエルロンがありませんが
> きりとってあるので写ってません。
> それと切り取った中央に半円になったところがありますが
> これはマグネットアクチェーターのコイルを取りつける為です。
> スチレンペーパーとカーボンロッドで作りました。
> ですから作りなおすのは簡単です。
> ではよろしくお願いします。

写真どうも有り難うございます。
機体を拝見しましたが、
このままのデザインでも、非常に早いスピードで
飛ぶのならば問題ありません。

ゆっくり飛ぶ機体ならば
まず、垂直尾翼(翼端版)の面積が足りないと思います。
それからやっぱり動翼(エレボン)も面積が足りませんね。
舵が利かないのはそのせいだと思います。
今の2倍の面積が必要かもしれませんね。

作り直す時にはエレボンは翼端の方が面積が広く
なるようにしてみてください。
それにカーボンロッド?が動翼直前にあるので、
その段差で空気が剥離している可能性もあります。
これはよくありません。
本当は段差を完全に無くすのが望ましいですが、
翼の下にある方がまだ良いと思います。

機首に重りが付いているように見えませんが、
重心位置は必ず前気味から徐々に後ろに調整していってください。

では、成功を祈っています。o(^-^)o


>トーインは付けるべきですか?

ブーメラン型の全翼機の場合、トーインは付けた方が絶対良いと思います。
ヨー方向の安定性が格段に向上しますし、
正確には風洞で実験しなければわかりませんが、
強い後退角によって空気は中央から翼端に向かって流れていると思うので、
トーインが付いていたほうが空気抵抗は減ると思います。

私がQuickBlade_neoでテストした限りでは、
トーインを付けても抵抗が増えた感じはありませんでした。 
とても良く滑空します。

トーインとは

トーインは車のアライメント調整用語です、こちらのページを見てください。
http://www.amtecs.co.jp/doc/4wta_007.html
つまり、前方が狭くならなければなりません。

こちらのページの、下の方にある図面を見てください。
http://www2s.biglobe.ne.jp/~FlyWing/WhatFlyingWing(2).html

QuickBlade_neoのトーインは4度程度だったと思います。
写真ではもっと付いているように見えますが、広角で撮ったからゆがんで見えるのでしょう。
少し多めにしたのは、初心者が飛ばすことを考えて
低速でもフラットスピンを起こさせないようにしたかったからです。
そのため抵抗が増えるのは仕方ないと考えていましたが、
実際に飛ばしてみるとまったく感じませんでした。
本当は3度程度が一番いいのかもしれません。
トーインにより機体の安定性は見違えるほど良くなります。

この機体は失速寸前の速度でタイトな8の字飛行など、
全翼機に厳しい条件の飛行を行っても、フラットスピンを起こすようなことはまったくありません。
トーインを付けない状態では、飛行中は常に小刻みに首を振りながら飛行していましたので、
トーイン0度は流れる空気に対してニュートラルの角度ではないと思うのです。
以前本で「後退翼は翼端方向に空気が流れるため翼端失速を起こしやすく、
前進翼は中央に流れるため翼端失速を起こしにくい」と言うのを読んだことがあります。
前進翼と後退翼の空気の流れの図がこちらにありました。
http://mil.s2.xrea.com/x-29.htm

このページの一番下に解説があります。ちょっと難しいけど。(^_^;)
http://v-air.bbs.thebbs.jp/1108436866/



>私のブーメラン型の全翼機は低速飛行で
すぐにフラットスピンしてしまいます。

重心が後ろ過ぎると思われます。 機首の重りを増やしてください。
また、旋回時の下側の舵角を減らすと
ネジリ下げだけではなくドラックラダー効果も得られるため、
フラットスピンが起きにくくなると思います。

垂直尾翼を大きくするのも効果的です。
機体よりも下側に突き出している方が、より効果が高いです。

もし垂直尾翼にトーインが付いていない場合は
3度〜5度付けると格段にフラットスピン癖が解消されます。

トーインを付けることによって、空気抵抗も減ると言う研究結果もあります。
 

無尾翼・全翼機関係のサイト


トップページ
http://www.aerodesign.de/

modelle>Nurflugelには、RC無尾翼・全翼機の沢山の図面があります。
http://www.aerodesign.de/modelle/3S_NF.htm
http://www.aerodesign.de/modelle/3S_HS.htm

profile>S-Schlagprofile - Pfeilnurflugel/Deltaには、
無尾翼機用の翼型データーベースがあります。
http://www.aerodesign.de/profile/profile_s.htm

自作時の参考になるかもしれません。
 

<<<戻る