玉虫型飛行器の復元RC機
 

このたび、ひょんなことから讃岐ウィングスラジコンクラブの近藤さんと、
二宮忠八氏の玉虫型飛行機を復元RC化するプロジェクトに私も参加する事になりました。
私が小さな実験機を作り、それを元に近藤さんが本格的なエンジン機を作る事になっています。

二宮忠八氏は100年以上前に独自の理論で飛行機を研究していた偉大な日本人です。
(忠八氏が飛行機の研究を始めたのは、ライト兄弟やリリエンタールよりも前の事だそうです。)

この機体について詳しくは讃岐ウィングスラジコンクラブのホームページの二宮忠八翁のページや、
[ぴぃぷる]の二宮忠八のページをご覧ください。(←写真をクリックすると大きくなります。)


数年前に日大理工学部航空宇宙学科の研究で作られた復元RC機や、
実機サイズの復元機は、いずれも大きな尾翼を追加しデザインを大幅に変更して飛行させました。

ですから、オリジナルの形で飛行に成功すれば
日本で初めて(もちろん世界でも初めて)の快挙となりますから、
私はかなり気合いが入っています。(笑)
もし、これが飛んだら故二宮忠八氏もきっと喜んでくださることでしょう。

 

上のキャプチャー画面は図面データを取るためメタセコイヤで写真を3次元トレース作業中のものです。
八幡浜・大洲地区広域市町村圏組合の山本さんに写真を使用する許可を頂きました。
どうも有り難うございます。

それにしてもユニークな形をしています。
飛行機が飛ぶ原理について知っている方には、
この機体を飛ばすのが非常に困難だと言う事が分かるでしょう。

まず、垂直尾翼や水平尾翼がありません。
ヨー安定を図るための頼みの後退角もほとんどありません。

さらに悪い事にラダーが機首!に付いています。 (^_^;)おそろしやー
このままでは飛び上がった瞬間、制御不能のスピンが始まり前後逆になり墜落することになるでしょう。
ダーツの矢をお尻から投げるようなものです!

RC化して飛ばすための壁はまだまだあります。
主翼は上下に大きく波打って複雑な3次曲面形状ため、動翼(エレボン)を付けるのを困難にしていますし、
重心位置の直下にある下翼を動翼にしたとしても、エルロンとしては効くかもしれませんが、
エレベーターとしての効果があるとは思えません。

でも、私はこういう問題の多い機体を、なんとか工夫して飛ばすのが最高に面白いと思っているのです。
それがRC飛行機実験工房の特徴ですからねっ! σ(^o^)


紙飛行機による実験

この形態ではたして飛行可能なのかどうか、いつものように紙飛行機を作って実験してみました。
無尾翼機なので主翼の翼型はS字キャンバー状です。
  

悪い予感は的中しました。
機体は投げた瞬間大きくテールスライドし、真横になって墜落します。 結果はあえなく失敗。
重心位置やキャンバーを色々調整しても、まったく効果なし・・・。  (^_^;)

どうしてもテール部分に垂直尾翼が必要なようです。
しかしデザインは変えたくないし、うーん・・・どうしよう。 (-_-)

そこで、考え方を白紙に戻して、
この機体はハンググライダーに下翼が付いた飛行機だと考えるようにしました。
もしかしたら、ハンググライダーのようにネジリ下げを沢山付けることで、
垂直尾翼が無くても飛行出来るかもしれません・・・。

自分でも半信半疑ですが、とりあえず実験してみたところ、
なんと!びっくり!
ネジリ下げを沢山付けることで、ちゃんと飛行できるようになりました。
ネジリ下げには風見効果を高める作用があります! これは私にとって驚くべき新発見でした。
でも、何故こうなるのかは私にも全く分かりません。 【・_・?】ナンデ
どなたか分かる方はいませんか?



図面
写真を3次元トレースした物をいつものようにキャプチャーし、並べて図面にしました。
RC用に少しだけ変更してあります。 上下翼は大きくネジリ下げを付け、
下翼をオールフライングのエレボンとするため少し後ろに移動し、プロペラにはダウンスラストを付けてあります。



翼型は無尾翼用S字キャンバーのe335を、ゆっくり飛べるように少し厚翼にした形状にしました。




機体の予想スペック
全長           :470mm
全幅           :800mm
主翼面積   :10dm2(無尾翼機のため実際には6dm2ぐらい?)
翼面荷重   :23g/dm2(無尾翼機のため実際には36g/dm2ぐらい?)
主翼翼型   :e335mod
ネジリ下げ   :10度
フレーム材質 :バルサ+ヒノキ+竹ひご 絹貼り仕上げ
上下翼材質   :バルサ+竹ひご 絹貼り仕上げ
パワーユニット :ユニオンマイクロファンフライ用(130クラスモーター)
アンプ      :schulze slim-10be
プロペラ     :ユニオン U-180を十字に組み合わせる
動力用電池   :ユニオンニッケル水素8.4V300mAhなど
全備重量    :約220g
材料費     :約3000円?(モーターなど含まず)
 


翼の製作

翼は竹ひごを曲げて作る事にしました。

バルサの袋に入れて水を浸し、一晩浸けておきます。

 

アイロンの温度をいっぱいまで上げて、拡大コピーした図面に合わせて曲げていきます。
思ったより簡単に曲げ癖を付ける事が出来ました。  これはなかなか楽しい作業ですね。
でも、正確に左右対称にする事は難しいです。


 

リブは竹ひごに固定しやすいように一旦前後縁を延長し、穴を開けてあります。
穴に竹ひごを通し、すべてを接着し終わってから不要な部分を削ろうと考えました。


 

図面の上でリブの穴に竹ひごを通していきます。
写真によるとリブの数は片側11本で、先端部分は少し小さいリブが必要です。
オールフライングエレボンとなる下翼は、長方形のリブを並べて接着後
対称翼型に削るつもりです。


 

ネジリ下げはビデオテープ一本分です。
この角度が多いのか少ないのかは飛ばしてみるまで分かりません。  (^_^;)
下翼も、少しネジリ下げを付けました。



 

スーパーXでリブの接着後、上下翼の不要部分を削り取った状態です。
この機体は飛ぶようになるまで何度も墜落する事は初めから分かっているので、(^_^;)
弾性接着で全体に弾力を持たせて落としても壊れにくくしようという考えです。



フレームの製作

図面を元にフレームを組んでいきます。
壊れやすいと思われる所は、航空ベニヤを三角形に切って補強を施してあります。

 
瞬間接着剤で仮止めしたあと、スーパーXを盛って弾性接着です。
玉虫型のフレームは、非常に剛性に優れたデザインです。
捩ってみてもビクともしません。



全体を仮組みしてみました。

なかなか魅力的なスタイルの機体ですね。
ライト兄弟の機体よりも、かなりカッコいいと思うのは私だけでしょうか?
忠八さんのセンスの良さが伺えます。

この機体は尾翼がないので前後が分かりにくいですね。 (^_^;)


こちらは後方からの写真です。


絹張り作業

非常に複雑な三次曲面を張らなければならないので、フイルムでは難しいと考え、
絹張りドープ仕上げにしました。

 

絹を霧吹きで湿らせてドープで張っていきますが、これが思ったよりずっと大変なんです。
一回目は失敗してシワシワになったため、やり直しました。

ドープを均一に塗るのも大変難しく、どうしてもムラになってしまいます。
フイルムの便利さを改めて認識しました。

絹張りをやってみて気が付いた所を書いておきます。 参考にしてください。

* 絹はドープを塗っても柔らかくならないため、張る時は必ず水をたっぷり吹き付ける事が必要。
* ドープをいっぺんに塗りすぎると、絹の裏側にたまって滴となりムラになってしまう。
    (その時はティッシュを表から当てると、ある程度吸い上げる事が出来る。)
* 絹は温度や湿度の変化にとても敏感で、張った日にはシワがなくても次の日にはヨレヨレだったりする。 (T_T)ひー
* 凹面に張らなければならない場合、乾燥後どうしても浮いてくるが、カバーを付けたアイロンで押さえると再びくっつく。
* 絹のシワは、ある程度ならドライヤーで熱をかけると取る事が出来る。


フレームと下翼に張るのは比較的簡単でした。


各部を組み立てました。
この状態でまず滑空テストを行う予定です。


滑空テスト

滑空テストに成功しました! \(^o^)/

機首に単三電池一本をガムテープで取り付けて、重りにしました。
墜落しても壊れないように、ススキの沢山生えているスロープに機体を持っていって
軽く手投げしてみた所、真っ直ぐ15mほど飛んで行きました!

もし、当時の二宮忠八さんに援助があり、エンジンが手に入っていたら
世界で最初の飛行機の発明はライト兄弟ではなく、
二宮忠八さんだったかもしれないという思いがこみ上げてきました。 (T^T)


メカ積み

パワーユニットは、ユニオンのマイクロファンフライ用(130クラスモーター)で、
カーボンシャフトによりプロペラ軸を延長しています。
このユニットは、純正のU-25プロペラを使用すると160gの推力があります。

  

オリジナルの設計では、前輪がほぼ重心位置にあり
自立するのが困難なのでやむなく前方に移動しました。


プロペラはU-180を2本使い、十字に組み合わせて糸で縛って瞬間で固めました。
軸受けはミニ四駆用のガイドローラー(ベアリング付き)です。
4枚羽根のプロペラは効率が良くないため、純正のプロペラよりも推力は劣ります。



    

オールフライングの下翼とサーボリンケージの部分です。
胴体側の軸受けは、墜落しても壊れないように、弾性のあるプラスチック(ビデオケース)を切って作りました。
翼端側は、上翼にピアノ線をV字にしたものをスーパーXで接着し、
ヒンジ部分は糸で縛って動くように作ってあります。


テスト飛行が出来る状態になりました。
  

張り線は釣り竿補修用の糸です。
これは大変丈夫で適度に伸びがあり、墜落を繰り返す機体に最適です。(笑)



テスト飛行

今日はあいにく大変な強風ですが、もう待っていられません! o(*^▽^*)o
夕方まで待って、少し風が収まったところで
一面のススキが生えているいつものスロープに行って投げてみました。

意を決して、スロットル全開で強く投げてみました。
しかし、機体はあっという間に真上を向いて失速!
ススキの中に真っ逆さま!
バサッ・・・・・ (^ ε ^;) ありゃ

これは機体の問題ではなく、手投げが下手なせいです。ハイ・・・。
この機体は手投げが大変難しいのです。
機体の底の部分を持って投げなければならないので、
強く投げると急激な頭上げが発生し、あっという間に墜落します。

もちろん垂直尾翼がないので、投げる時も絶対ヨー回転を与えてはいけません。
もしかしたら、専用のゴムカタパルトを作るべきかもしれません。

どうしてもうまく投げられず、風もやまないのでグランドで滑走テストをしてみることにしました。
うまくいけばジャンプ飛行位は出来るかもしれません。

スロットルを徐々に上げ、滑走を始める機体。
おーし、いい感じ。
しかし、スロットルを全開にすると横にコテッ!と倒れてしまいました。
・・・・・ (^ ε ^;) ありゃ
この機体は、ただでさえ重心位置が高い上に、
全開にすると巨大なプロペラの反トルクのせいで、さらに倒れやすくなるみたいです。
デザイン的に納得できませんが、前輪を2輪にする必要があるかもしれません・・・。

何とかだましだまし滑走を続けましたが、いっこうに浮き上がる感じがありません。
「機体が重いのか? いや、そんなはずは・・・。」 (;-_-)うーむ。。。。



テスト飛行2

今日は風がほとんどありません。
ちゃんとしたテスト飛行が出来そうです。
軽量化のためサーボを6gサーボにし、電池もリチウムイオンに交換しました。

今日は河原の土手の上から、下のススキに向かって手投げです。
最初は2m位の高さから、機首が上を向かないように気をつけて慎重に投げてみました。

機体はほぼ真っ直ぐ飛んでいき、5mほど先のススキに引っかかって止まりました。
「おっ。これはいける!」

少しずつ投げる位置を高くしてテストしてみました。
土手の頂上からの手投げでは、最長15mほど飛行します。
左右に舵を切ると、どうやらエルロンは何とか効いてくれているようです。

しかし、水平飛行をしようとエレベーターをアップにしても機体は機首を上げてくれません。
思った通り、重心直下にあるエレボンでは、エレベーターとして機能しないことが判明しました。

どうも、アップにしてもダウンにしてもダウン側に働いているようです。
どちらに動かしても、下翼の抵抗が増すために「機首を下げる方向に力が加わるため」だと思われます。

仕方がないので、とりあえずエレベーターは動かさないようにして、
重心位置を後ろにすることによって、水平飛行をするように調整しようと思いました。

ところが、重心をかなり後ろにして飛ばしてみても機体は一向に水平になりません。
主翼の後ろにガムテープを貼って、少し跳ね上げてみてもほとんど変わりませんでした。


原因は推力不足にあるのかもしれないので、
自作の4枚羽のプロペラを純正の物に取り替えてテストしてみました。

かなり巨大なプロペラです。
試しに地上で回してみると、4枚羽根に比べて推力は30%程度アップしたような感じです。

土手の上から手投げしてみると20mほど飛ぶようになりましたが、
やはり水平飛行になりません・・・。  (^_^;)
と、言うことは
この原因は、高い位置にあるプロペラとダウンスラストの不足によるものだと思われます。



テスト飛行を終えて

今回の飛行実験は一見失敗のようですが、そうではありません。
なぜなら、彼(玉虫型)は一生懸命飛ぼうとしていることが分かったからです。(*^-^*)

まだ飛び方を知らないヒナ鳥のようなものですね。
改良を加えることによって、必ず飛べるようになると確信しています。 


スラスト調整

現場で簡単にスラスト角の調整が出来るように、
モーター,シャフト,プロペラをアッセンブリの部品として組み合わせました。

  

動力ユニットは輪ゴムで縛って取り付けました。
かなりのダウンスラストを付け、プロペラ位置も下げてあります。 

主翼の取り付けも輪ゴムに変更しました。
これにより取り付け角や、翼の位置を現場で調整できます。

主翼を張り線で支えているので、
左右の翼を接合するニューム管のカンザシは不要のようです。
カンザシ無しでも剛性は十分あります。


下翼の位置は、後縁付近に設計変更していましたが、
エレベータとしてはまったく効かないことが分かったので、オリジナルデザインと同じ前縁付近にしました。



テスト飛行3

最近は連日大変な強風です。
テスト飛行には最悪の条件ですが、スロットルハイでの挙動を確かめたくて、
少しだけテストしてみようと思いました。

エルロンとパワーユニットをチェックして、いつものようにスロットル全開で手投げしました。
ところが次の瞬間「バシッ」と、指をプロペラに叩かれてしまいました。
機体はドサッと草むらへ。
回転数はあまり高くありませんが、結構痛いですね・・・。 (^_^;)
あ、そういえばプロペラの位置を下げたことをすっかり忘れていました・・・。(笑)

さあ、もう一度挑戦です。
プロペラに叩かれないように慎重に手投げしました。
手から離れた機体は、少し上を向いて3m位の高さまで上昇していきました!
「おおっ!飛んでるぅー!!!」 (@。@;) 「す、すげーー!!」
これは、世界で初めて玉虫型飛行機が飛んだ瞬間かもしれません! 

しかし強風のせいなのか、機体はすぐに急角度でターンしこちらに方向を変えました。
あせってスロットルを絞ったら、制御できないほど急角度で下を向いてしまい、
真っ逆さまに墜落しました・・・。
エルロンとスロットルだけで飛ばすのは、やっぱり無理があるようですね。

下が草むらだったので大きなダメージはありませんでしたが、プロペラが一枚折れてしまいました。
とりあえず今日はここでおしまいです。

前回、水平飛行すら出来なかった玉虫型が、
なんとか上昇するまでになりましたので、今回はかなりの進歩と言っていいでしょう。

やっぱり、どこかにエレベータを付けることにします。


なんと、風にあおられただけ・・・

後日、無風時に飛ばしてみました。
しかし、全然浮きません!
なんと言うことでしょう・・・。
前回強風の中で舞い上がったのは、
たまたま風にあおられただけだと言うことが分かりました。 
はぁーショック・・・。(。-_-。)

もしかしたら推力不足のせいかもしれないと考えて、
MU-02をMU-03に取り替えました。

これにより推力は160g>250gにパワーアップします。



胴体後部をエレベーターとして使おうと考え、サーボを追加して動くように改造しました。



やっぱりだめ・・・

うーん煮詰まってきました。(^_^;)
全然飛びません・・・。

胴体後部のエレベーターや下翼にあるエレボンを操作しても、
機体は全く上を向かず水平飛行が出来ません。
水平飛行が出来るように重心を後ろにすると、
ヨー方向の安定を失うためにフラットスピンに入ってしまいます。

さらに、ダウンスラストを増やしたためモーター位置が下がり、
この下がりすぎた重心位置のために、下翼のエルロンで
機体を傾けることが出来なくなってしまいました。

舵角を大きくして無理矢理傾けようとすると、
エアブレーキになってしまい機体は墜落してしまいます。

どうしてもコントロールできません。

さらに、大きなねじり下げと
浮きが悪いS字キャンバー翼のため、揚力が不足気味です。
これでもスピードを出せば浮くのですが、
フレームむき出しの機体の大きな空気抵抗があり、
それも難しいです。


こうなりゃヤケクソ?

 

上翼に大きなエレボンを付けました。
忠八さんのオリジナルデザインとは異なりますが、私はどうしてもこの機体が空を飛んでいる姿が見たいのです。

この機体は、ただでさえ浮きの悪いS字キャンバーの翼型のうえ、
さらにヨー安定を確保するため大きなネジリ下げが付いています。
ところが、これがかなりのマイナス揚力が発生するみたいで、
飛ばしてみてもほとんど揚力を感じません。

そこで、大きなネジリ下げは止めることにしました。
主翼をドライヤーであぶりながらネジリ下げを戻しました。

そのままではヨー安定を確保できませんから、
胴体後部にビニールを張り垂直安定板としています。

手投げが困難なため、ショックコード用のフックを付けました。



どうしても飛ばない・・・
私は完全にスランプに陥ってしまいました。
機体は舞い上がるそぶりも見せません。

大きな空気抵抗、揚力不足、操縦困難・・・。 
うーん、この機体がこんなに難しいとは・・・。(;-_-)


翼面荷重を減らすため、翼を延長してみました。



やっと水平8の字飛行

なんとか水平飛行が出来るようになりました。
舵もちゃんと効きます。

しかし、非力で抵抗が大きいため上昇することが出来ません。
やっと浮いている感じです。

しかも、デザインがこんなに変わってしまいました。
これでは玉虫型とは言いにくいですね。
設計を根本的にやり直さなければならないかもしれません。
重量も270gにもなってしまいました。

翼面荷重を減らすためもう少し大きく作り直して、推力も上げる必要があります。
400クラスに作り直すことも考えなければならないかもしれません。

または、誉ギヤダウン+リチウムイオンで軽量化することも考えています。


誉+リチウムイオンで軽量化

パワーユニットを誉ギヤダウン+リチウムイオンバッテリーに交換し、
270g>210gと大幅な軽量化に成功しました。

さっそく飛ばしてみたところ結果は大変良好です。
上昇こそ出来ませんが、自分の周りを一周旋回させることに成功しました。
今までの最長記録です。

重心位置を確保するため、機首に25gの重りを積まなければなりませんでしたが、
機体が大幅に軽くなったために、翼端の延長部分を付けなくても、
充分水平飛行ができることが分かりました。

こんなことなら、最初から誉ギヤダウンにすれば良かった・・・。(^_^;)


ここまでくると、推力さえ充分ならば玉虫型は飛行できるはずです。
さらなるパワーアップを図るため、誉ギヤダウンを眺めて色々考えていました。
すると、今まで付いていたモーターの反対側にも、
無加工でモーターを追加できることを発見!
これで出力は一気に2倍近くになるかも。 o(^-^)o

モーターにセロテープでマスキングしてエポキシで仮接着し、マウント部分を作りました。
いったん剥がした後、ゴムでぐるぐる巻きにして取り付けます。

プロペラ軸を延長してモーターを前方に移動させ、
重りを載せなくてもバランスするように改良しました。


ついに玉虫型は上空へ!!

ついに飛びました!!
スロットル全開で手投げした機体は、徐々に上昇していき
5mほどの高度を大きく1周半しました。
やったー!!

本当はもっと飛んでいるはずだったのですが、
残念ながら途中でプロペラの取り付け部分が外れてしまい、異音が発生したので
やむなくスロットルをオフにして草むらに降ろしました。

急いで修理をして、夕方二回目の飛行はオートカットが働くまで、
きっちり飛ばすことが出来ました。



高度も50m位まで上昇させてみました。
「飛んでる!飛んでる!飛んでるよぉーー!」
自然に顔がニヤけてきてしまいます! d(⌒o⌒)b
ここまで長かったなぁー・・・。
 

これで、この機体は完全に飛ぶことが確認されました。
あとは、格好の悪い透明プラ板のエレボンをちゃんと作り直し、
翼にきちんと内蔵する作業をしたいと思います。



翼の改良とエレボンの加工



無理矢理翼を切り欠いて動翼を付けました。
空気抵抗を減らすため後縁を延長し、鋭く尖らせてあります。
レイノルズ数の関係かもしれませんが、小さい飛行機に厚翼は良くないようなので、
リブを少々削り翼を薄くしてみました。

フィルムはオラライトの白です。
できればツヤ消し白が欲しいですね。


パイロット人形「忠八くん」を作る

 

軽い紙ねんどで人形のパーツを作ります。
各部品が小さいのでけっこう大変です。(^_^;)

  

パイロットは忠八さんの顔をモデルにしました。
髪の毛はちょっとサービス。(笑)

忠八さんは、玉虫型を軍の偵察機にしようと思っていたらしいので、
当時の軍服の資料を基に、薄い布を張り合わせて体を作りました。

人形の体重は2gです。 軽いでしょ! o(^-^)o

機体に乗り込んだところ。
ハンドルは細いリード線を丸めて作りました。
本来はこのハンドルを操作して機体を操縦します。

下からのアップ



各部の仕上げ



機体上部には、このように国旗が
取り付けられていたらしいです。

中央の軸受け部分

機首にあるメカなど。
重心を前にするため機首部分に集中している上、プロペラシャフトも通っているので、
スペース的にちょっと苦しいですね。

ラダーは1mmスチレンペーパーで作りました。


完成!
 

世界で初めてオリジナルデザインのまま飛行可能な玉虫型の
RC機がやっと完成しました!

結果的にメカがほとんど見えない位置になったのは、うれしい誤算です。o(^-^)o

特徴的な楕円翼の複葉無尾翼機。

翼端を手に持って、飛行中のように見える写真を撮ってみました。

 

 2003/1/20
   

世界で初めて飛行に成功した玉虫型の飛行シーン!
 
ムービー

http://www.youtube.com/watch?v=5WsPnusghwc

   

2003年11月3日、二宮飛行神社大祭にて
私の玉虫型飛行機が奉納されました。


また、2005年4月29日には京都の飛行神社にも奉納されました。
 

      

雑誌Newtonに掲載されました!



Newton2009年5月号と、航空機のテクノロジー (Newton別冊)
特集記事とインタビューが掲載されました。

        

讃岐ウィングスラジコンクラブ近藤さんによる
素晴らしい仕上がりの玉虫型(エンジン機)の記事もぜひ見てくださいね。


http://homepage3.nifty.com/s_wings/w_karatama.htm

トップページ

讃岐ウイングスラジコンクラブ
 

 

私と近藤さんの玉虫型飛行器の復元RC機は、
2006年9月10日まで高松空港の出発ロビーに展示されました。



2008年度の高松空港二宮忠八再現飛行器展










   


玉虫型飛行器の復元RC機は
香川県丸亀市役所の入口ロビーに展示されました。


 



RC界のアイドル絵理奈ちゃんが
RC航空ページェントで玉虫を飛ばすと言うことで、私も駆けつけました。

この機体は、私が作った試作機を元に
近藤さんがちょっとだけ大きく作り直したもので、
最新のパワーユニットを搭載し、格段に高性能になっています。



ページェントを見に来た大勢の皆さんの前で
安定飛行する玉虫型飛行器を見るのは感無量でした。
絵理奈ちゃんの操縦も大変上手でしたね。
どうもありがとうございました。




 フライトビデオ 
O
O
O

RC-TV

未明さんのサイトに置かせていただいています。

http://rc.insect.co.jp/modules/x_movie/x_movie_view.php?cid=5&lid=119
(ビデオ画面をダブルクリックすると全画面表示になります。)
O
O
O

RC-TV

 



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