エアロウイングスのメカを使った自作機 
      
CCP社からエアロウイングスと言うシリーズで、
大変小さなパワーユニットを使ったトイプレーンが発売されています。

もちろんフルセットですから、充電機能付きの送信機と、
完全に完成された機体の中には、
スピコン付きの受信機・リポバッテリー・マイクロモーター2個まで付いていて、
実売3000円程度の値段と言う、本格RCを飛ばしている私たちには
信じられない安さのラジコン飛行機となっています。(笑)

 
FMS用の機体データはこちら>>>

これらの機体たちは、「値段のわりには大変良く飛ぶ」と仲間内で評判になり、
このメカを使って、オリジナルの機体を作る人が増えてきました。

更に、「このメカを使った自作機のコンテストを開こうか」と言う計画もあるようで、
なかなか面白そうです。

私も何か作ってみようと思い立ち、早速1機オモチャ屋で買って来ました。


デルタ翼機

とりあえず、最も簡単な自作機と言うことで、A-12風の実験機を作ってみました。
材料は3mmの30倍EPPで、全備10.5gです。

地面に接触するとプロペラが折れやすいらしいので、
垂直尾翼の上にモーターを配置してみました。
飛ぶかなぁー・・・。

テスト飛行してきましたが、調整が非常に難しいです。(^_^;)

スロットルを上げると機首を下げる癖があったので、スラスト角を変更。
フラットスピン癖を直すため、重心を前にして後ろの跳ね上げ量を増やしました。

また、左右の推力が不均等なのが判ったので、
モーター間隔(垂直尾翼)を狭めて、左右非対称の位置に接着しなおしました。

これらの調整で、ヨタヨタしながらも何とか8の字飛行が
出来るようになりました。

でも、あんまり楽しくないですねー。(笑)
やっぱりトイプレーンはイージーに飛んでほしいです。
後で、ちゃんとした飛行機を作ろうと思います。



マイクロぷちトレーナー

性能が間違い無い機体として、やっぱりぷちトレーナーを作っちゃいました。
これなら飛ぶでしょう。(笑)  全備重量10.7gです。

主翼は60倍EPPの熱線切り出しで作ったけど、ちょっと剛性不足かも。
モーターの重量で後縁がしなります・・・。(^_^;)

早速次の日、マイクロぷちトレーナーをテストしてきました。
何度か調整してやっと飛ぶようになりましたが、
エアロウイングスのユニットはパワーありすぎですね。(笑)
ノーマル機は20g近いですから、かなりのオーバーパワーです。

普通のラジコン機として考えると、パワーはあったほうが良いように思えますが、
少しでもモーターを回すと思いのほか上昇していくため、
スロットルを上げることが出来ません。

困ったことに、この手の機体ではスロットルを絞った状態では
いっさいコントロールが出来ませんから、操縦困難な機体になってしまいます。

私のマイクロぷちトレーナーも飛ぶには飛ぶのですが、
自由に操縦できるレベルにはありません。
改めてエアロウイングスの設計者は凄いと思いました。


並べてみると、ノーマルとの翼面積の違いが良く分かります。

これから機体を自作する人はノーマルと同じ位か、
少し大きい位の翼面積を持つ機体にした方が良いでしょう。


マイクロぷちトレーナー2号機

少し大きく作り直しました。

材料は熱線カットの2mmEPP45倍です。
翼はアイロンで表面を少々溶かし、キャンバーを付けてみました。
この方法は簡単ですからお勧めです。
胴体も2mmEPPを箱型に組み合わせています。
 

図面
原寸大ですから、拡大縮小せずそのまま印刷してください。


 

主翼のキャンバーは、少し手で曲げておいてアイロンをチョンチョンと当てると、
EPPの表面が少し溶けてすぐに固まるため、簡単に曲げ癖をつけることが出来ます。
アイロンの温度はそれほど高くなくてもOKです。 ダイヤルは真ん中より下でかまいません。

私は昔仲間から頂いた熱線カットEPPシートを使いましたが、
2mmEPPシートが手に入らない場合は3mmでも問題なく飛行すると思います。

機械カットの2mmのEPPシートは、SKY TOWNさんで売っているようです。
SKY TOWN

各部品の組み立て方法はぷちトレーナーの説明書を読んでください。
胴体を箱組みにする以外は、組み立て方法はだいたい同じです。
rc/PetitTrainer/M_PetitTrainer/PT_M.zip  20MB

上反角は片翼40mm程度です。
ラダー機ではありませんから、
それほど厳密に設定しなくても大きな問題にはなりません。

胴体>尾翼間の距離は85mmです。
尾翼は、まず水平尾翼に垂直尾翼を接着し、その後カーボンロッドに接着します。

脚は0.8mmピアノ線を曲げて製作し、(形は説明書を見てください)
ホクセイのマイクロテールタイヤ10mmを
手芸用のビーズ+接着剤(スーパーX)で止めています。

出来上がった脚を胴体へ接着し、OK模型のヒンジテープで留めてます。
無い場合は、ニチバンのセロテープもEPPにくっ付きます。

重心合わせのため、受信機とバッテリーは機首に集中しています。

横に小さな穴を開けて、スイッチとコネクターを出してみました。
バッテリーは幅があるので少々飛び出しています。

完成!
ちょっと、カワイイかも・・・。 (@^‐^@ )

飛ばしてみました。
相変わらず左側のモーターの調子が悪く、推力が足りないばかりか、
スロットルを上げても時々何かに引っかかったように回らない時があります。
うーん。やっぱりハズレを引いたかな? (笑)

でも、真っ直ぐ飛ぶようにラダーで調整すると大変良く飛びます。
飛んでいる雰囲気はぷちトレーナーそのもの。 楽しいです。o(^-^)o

大きさの比較。
前作では翼面加重が重すぎてセッティングも難しく、
ぷちトレーナーらしくゆっくり飛べませんでしたが、
今回の機体はとてもイージーにのんびり飛びます。

舵が利きにくいので、垂直尾翼を少々切ってみました。
モーター左右の推力差によって操縦するこの手の機体は、
ヨー方向の自立安定をあえて小さくする必要があるのかもしれません。

飛ばしながら色々実験してみましたが、
ほとんど無くなるほど切ってみても、舵が利くようになるわけではなく、
巻き込み癖が発生したりして安定が悪くなるだけでした。(^_^;)
結局もとの大きさが一番バランスが良いようです。

翼の上面とモーターの取り付けの様子。

エナメル線のアンテナは、上に垂直に立てたほうが受信感度は良いようです。
後ろに出してカーボンロッドと平行にすると、5m程度でノーコンになりました。
上に立てるか下に垂らすと、かなり離れていても問題なくコントロールできるようになります。


こちらのサイトを見ると、エアロウイングスのメーカーCCP社は、
どうやらカシオ計算機の子会社のようです。
http://www.ccp-jp.com/corporate/outline/outline.html

西山さんの解析によると、内部でかなり高度な制御が行われているようです。
西山さんのサイトのレポートをご覧ください。

西山さんは、さすがハイテクエレクトロニクスの専門家。 

改造方法などのレベルも半端じゃないですね。 (^_^;)
送信機を改造して非常に多機能のプログラムを組み込んでいます。
実際に飛ばしてみても、操縦性はノーマルとは比較になりません。
★ マイクロぷちトレーナーのビデオ
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