SouthernX-4組み立て説明書

SouthernX-4はシリーズの中で最も洗練された性能を持つ機体です。
墜落時における充分な対クラッシュ性を維持しつつ、
サイズを超えたオンザレール感覚のパターンフライトと
ホバリングやコブラなどの失速時のコントロール性を高い次元で両立させてあり、
風にも強くオールマイティに楽しめる機体になっています。
 

注意事項
------------------------------------------------------------------------------------
周囲2km以内にラジコンクラブなどがある場所では、絶対に電波を出さないでください。
電波が混信すると人身事故などの重大な事故が発生する可能性があります。
また、人のいる所、建物、送電線、道路の近くでは飛行させないでください。
------------------------------------------------------------------------------------
プロペラ先端は鋭くなっていますので、回転中は絶対に手を触れないでください。
------------------------------------------------------------------------------------
急降下時は必ずスロットルをスローにし、
高いGをかけた急激な引き起こしをしないようにしてください。
特に、推奨よりも重いバッテリーを積んでいる場合は要注意です。
------------------------------------------------------------------------------------
この機体は柔らかい衝撃吸収材(EPP)で作られているために、
適切でない状態で保管や運搬をすると、曲がり癖が付いてしまうことがあります。
保管する場合は、必ずプロペラに紐をかけて上から吊るしてください。
高温にも弱いので、炎天下の車の中に放置しないでください。
------------------------------------------------------------------------------------
機体の製作、飛行は、製作者及び操縦者の責任にて行ってください。
販売元、製造元は製作、飛行、その他、いかなるトラブルにおいても責任は負いかねます。
また、本製品は都合により突然生産を終了することや、設計変更をしたり価格を改定
する場合がありますので、ご了承ください。
------------------------------------------------------------------------------------

必要なメカなど

1000mAh以下の3セルリポバッテリー。
AXI-2212クラスのアウトランナーブラシレスモーター。
20A前後のブラシレスコントローラー。
4チャンネル以上の受信機。

6gクラスのサーボ4個 (Waypoint W-060BBなどスピード0.10sec以上を推奨)
テールサーボコードの延長は250mm以上、
エルロンサーボコードの延長は170mm以上必要です。
 (ともにWaypointW-060の場合)


失速系の演技を重視する方は、
出来るだけ軽量なメカを使うことをお勧めします。
特に、バッテリーは軽い物を使用し、飛行時間が少ないと感じた場合は
バッテリーを複数用意するといいでしょう。

飛行時間を長くするため大容量の重いバッテリーを積んだ場合、
本来の飛行性能が得られない上に、急降下時の破壊やノーコンなどが起こる可能性があります。

プロペラはGWSスローフライ11x4.7よりも、APC11X4.7の方が
剛性と重量の違いによるジャイロ効果のために安定感が上がり、
トルクロールがより簡単になります。
また、上空飛行でのスピードと引き具合を比べても、APCの方が効率が良いようです。


試作機に使ったメカの組み合わせ例

標準仕様


バッテリー無しで103.8g

Hyperion Z-2213/24、HP-TITAN-20-P、
ホーネット910mAh、プロペラAPC11X4.7 全備重量410g
(コード・コネクターなどの軽量化無し)



軽量仕様


バッテリー無しで61g

AXI-2208/34、Castle Creations Phoenix25、
ホーネット710mAh、プロペラGWS HYPER DRIVE 9.0x5.0  全備重量360g
(コード・コネクターなどの軽量化あり)


ここで「メカの組み合わせ例」としてリストアップしたメカ類は、
あくまで設計者が開発当時の2005年秋頃に所有していたメカ類であり、
SouthernX-4用としてこれらのメカを指定しているわけではありません。

特に、バッテリーは数ヶ月でよりハイパワーで軽量な物がリリースされるため、

最新のバッテリーを使うことをお勧めします。
 
推力重量比について

SouthernX-4は前モデルのSouthernX-3よりも
かなり大型の機体のため、それなりに重量もあります。
ですから、同じパワーユニットを使った場合はSouthernX-3よりも上昇力は弱くなります。

特にAXI-2208クラスではバッテリーの性能や、
組み立て後の重量その他の原因で、ホバリングからフルスロットルにしても
ゆっくり垂直上昇していく程度の上昇力しか得られない場合があります。
パワー不足を感じる場合は、2212クラスのモーターを積んでください。

初めから2208クラスの軽量仕様で組み立てる場合は、
動翼のクリアーテープ補強をやめて、カーボン補強に変更するなどして、

組み立て時に軽量化しておくといいでしょう。
   

    
組み立てに必要なもの

  * ポリプロピレンが接着できる接着剤 (スコッチ3M強力接着剤プラスチック用など)
 * グラステープ(軽量で接着力が高いタミヤ製か、タミヤ同等品を推奨)
*梱包用クリアーテープ(PPテープ)。(出来るだけ薄くて軽いもの)
*3Mスプレーのり77番。
*低粘度瞬間接着剤。
*糸少々。

(カラーリングをミラクルシートで行う場合は、5枚のミラクルシートが必要です。)



道具
 * カッター
 * ラジオペンチ
* ニッパー
* ハサミ
*紙やすり(120番位)
 * ピアノ線を切るためのクリッパーやワイヤーカッターなど
       (用意できない場合はペンチ傷を入れて、その部分を挟んで曲げれば折ることができます)
  
製作上の注意

組み立て途中で中断する場合、モーターマウントなどに糸を通し、
出来るだけ上から吊るしておいてください。
胴体をテーブルなどに長時間置いておくと、曲がり癖が付いてしまうことがあります。


初めてEPP機を作る人は弾力のあるEPP材からイメージする剛性面の不安から、
過度に補強して重量が増え、設計時の飛行性能得られない場合が多いようです。
本来の性能で楽しむために、組み立て時には指示された補強以外はしないようにお願いします。
いったん飛ばしてテストした後、もし「もっと剛性を上げたい」と感じた場合には、
後から補強を加えると良いでしょう。


グラステープは必ずタミヤ製か、100%同等品を使ってください。
他のメーカー製のテープの中には、見た目が同じでも
糊が弱いため数日で自然に剥がれてきてしまう物や、
厚手で重い物がありますので注意してください。

タミヤ製ならば何ヶ月経っても剥がれる事はありません。


この説明書で単に「接着します」と指示している所は、
ポリプロピレンが接着できる接着剤で接着することを指しています。
接着剤の説明書をよく読んで正しく使用してください。
 



部品図





ピアノ線パーツなどの原寸大折り曲げ指示図


SouthernX4_D_Parts.pdf

Adobe Reader等のソフトを使用し、原寸で印刷して使用してください。



サーボコード・ホーンの延長

 

テールサーボコードの延長は250mm以上必要です。
エルロンサーボの延長は170mm以上必要です。
(ともにWaypointW-060の場合)

確実性と軽量化のためにはハンダ付けが一番良いのですが、
自信の無い方は市販されている延長コードを使用してください。

 

プロポメーカーによりサーボの最大動作範囲は異なります。
舵角が不足しそうな場合は、付属のホーンをネジ止めして延長してください。

試作機はエレベーターとラダーサーボに延長ホーンを取り付けました。
エルロンサーボのホーンは延長する必要はありません。



中心線入れ

 

水平尾翼、胴体補強板に中心線を入れておきます。

水平尾翼は、三角定規を使うと中心が簡単に分かります。


動翼の斜めカット

 

各動翼のヒンジ部分を斜めにカットします。
エルロンやエレベーターは、左右同じものを作らないように注意してください。

45度の舵角のためには22.5度以上、
60度の舵角のためには30度以上の斜めカットが必要です。
(カット角度がこれより大きい分には問題ありません)

エルロン材は、直角になっている方がヒンジが付く方になります。
間違えやすいので、気をつけてください。

ラダーも斜めにカットします。

この図は、胴体とラダーを上から見たところです。
カットする方向に注意してください。



クリアーテープ補強

各部品にスプレーのりを吹き、クリアーテープを貼ってください。

端面は、事前に120番程度の紙やすりで丸く成形すると、より綺麗に貼れます。
スプレーのりの量は「サァーッ・サァーッ・サァーッ」っと、 3回吹き付ける位です。
その後、手で触ってもべとつかなくなる位まで乾燥させてください。

クリアーテープは裏返しにしてテーブルに固定してから、
上からEPP部品を置いて貼り付けてください。

しごいたり擦ったりすると反り返る場合がありますので、
貼り付ける時は必ず上から押し付けるだけにしてください。

全面に貼ったら、平らな床に置いて均等に踏みつけると良く密着します。



各動翼ホーンの取り付け

エルロンは、胴体側から210mmの所で一旦カットします。

ホーンを挟んで接着し、余った部分をニッパーなどでカットしてください。
ニッパーが無い場合は、爪切りでもかまいません。

上から細く切ったクリアーテープを貼ります。

ラダーは下から100mmの所に切り込みをいれて、接着剤を塗ったホーンを押し込んでください。

 

エルロンと同じように、上から細く切ったクリアーテープを貼ります。

 

エレベーターは内側になる方から10mmの部分にホーンを取り付けます。



マウントの折り曲げ

指示図の寸法を参考に、モーターマウントを折り曲げてください。
万力を使うと綺麗に折り曲げることが出来ますが、無い場合はラジオペンチなどでもかまいません。

HyperionとAXIでは、モーターのコードの位置が90度異なりますので、
コードが横方向にならないように折り曲げる向きに注意してください。

幅は機首補強板の前部に合わせてください。


主翼の製作

翼端は120番程度の紙やすり等で丸く成型してください。
綺麗に丸くすると、コブラ飛行時の安定が良くなります。

 

エルロンの付く後縁を斜めにカットしてください。



主翼左右の接着とカーボン補強

「スコッチ3M強力接着剤プラスチック用」などの接着剤を使い、
左右を接着します。

最先端から100mmの位置に、1.2mmカーボンロッドを埋め込む作業を行います。

まず、埋め込む位置にシャープペンなどで薄くラインを描いておきます。

 

カッターの刃を少しだけ出し、ライン上に切込みを入れます。

 

溝に接着剤を塗り、すぐにカーボンロッドを押し込みます。
(この作業が初めての場合は、接着剤を塗らずに
カーボンロッドを押し込む練習をすることをお勧めします)

後縁を見て真っ直ぐになっているか確認し、
もし曲がっていたら接着剤が固まる前(1分間程度)に素早く直してください。

カーボン補強の上にグラステープを貼り付けます。
左右に少し長めに貼ってください。

後縁中央部に100mmほどの長さのグラステープを巻いてください。

前縁部には半分に裂いたグラステープを張り巡らせてください。

(墜落時に裂けるのを防止するためにはグラステープは絶対に必要ですが、
使いすぎると重量増加になりますので、必ず細く裂いて使ってください。
4分の1の細さでもかまいません。)

グラステープ補強の位置は、このようになります。


エルロンサーボの取り付け

SouthernX-4のエルロンは2サーボ仕様なので、
4チャンネルの受信機を使う場合は二又のコードが必要です。
その場合、サーボの動きと取り付ける向きを確認してください。

  

エルロンを当ててホーンの位置を確かめ、
そこから直角に40mmの位置にサーボホーンが来るように
サーボの外形ラインを画きます。

  

ラインより1mmほど内側をカッターでくり貫きます。 (いったん貫通させる)
引き抜いたブロックをサーボの厚み分スライスし、接着剤を塗って押し込みます。

耳の部分が入るように切込みを入れます。

サーボコードを埋め込むために、切込みを入れます。

翼にサーボを埋め込んでください。

  

その後、サーボの上からグラステープで留めます。


胴体の製作

胴体側板にボールペンなどで中心線を引きます。

後ろの部分は斜めに引きます。

これは補強板が水平尾翼の下を通るためです。

グラステープを半分に裂いたものを写真のように貼ってください。
これは前方からの墜落に対してEPPが裂けるのを防止します。

また、主翼後部と胴体の付け根も
墜落時に大きな力が加わりますので、この写真のように必ず貼ってください。

 

胴体テール補強板を主翼後縁部分に合わせて置き、
水平尾翼の穴の位置に水平尾翼接着のための印を付けておきます。

キャノピー部分には5mm幅のマジックテープを貼り付けて、開閉可能にします。



水平尾翼のカーボン補強

 

1mmカーボンロッドを300mmに折り、
水平尾翼の後縁から10mmの所に接着して、上からグラステープで留めます。


事前に付けた印に合わせて、水平尾翼を胴体補強板に接着します。
中心線が一直線になるように気をつけてください。

補強板は水平尾翼の下になります。
また、ヒンジは上になりますので、斜めカット部分の裏表に注意してください。

 

水平尾翼の直前にサーボマウント用のベニヤを接着します。

モーターマウントを機首に接着します。
定規を当てて中心線と平行に接着してください。
スラスト角はダウン・サイドともに0度です。

機首の胴体補強版を接着します。

モーターマウントの後部は、グラステープで補強してください。

テール側の胴体補強板を接着します。

 

テールサーボの軸の部分を表に出すための穴を開け、
サーボをビスで留めます。

エレベーターとラダーサーボには、
取り付けを90度変更するためのパーツが必要です。
(Waypointサーボには付属していますが、
無い場合は両面テープなどで取り付けてください)

  

サーボホーンが外に出過ぎると、
ラダーリンケージがエレベーターに接触する場合がありますので、
なるべく胴体面から出ない位置にサーボを固定してください。

 

受信機は胴体下側に搭載しますので、穴を開けてコードを通しておいてください。



 

エレベーター連結用のピアノ線を指示図の通りに折り曲げ、
水平尾翼後ろの穴に通しておきます。

ピアノ線は水平尾翼の上を通りますので、当たる部分を切り取っておいてください。
 

1mmピアノ線を指示図のとおりに折り曲げ、尾ソリを作ってテールに接着してください。
尾ソリは、後で胴体側板の左右で挟み込む形になります。



主翼の取り付け

主翼を差し込んでください。

 
後縁側                            前縁側
中心線がずれないように位置を出します。

 

翼の前と後ろの中心部分をグラステープで留めます。(上下面)

中心線が真っ直ぐになっていることを確認してください。

 

翼を接着するために、接着剤を付ける目安のラインを翼に描き、
いったん側板をずらして接着剤を塗り、また位置を戻して接着します。

 

もう一方の胴体側板を、後ろ(垂直尾翼)から順番に接着していきます。

  

尾ソリのピアノ線の周りにも接着剤を塗って、左右を貼り合わせてください。

垂直尾翼と水平尾翼が曲がったりしないように気をつけてください。
(胴体上下はまだ閉じません)

 

垂直尾翼後端を斜めにカットします。  カットする向きに注意してください。


上から見た図
 
 

機首の補強板に、コーナー補強用EPPの棒材を
上下左右に貼り付けて補強します。

 

マウントはグラステープを貼って補強します。

穴の部分はカッターで取り除いてください。

 

1.8mmピアノ線を指示図の通りに曲げて脚を作ります。
3方にグラステープを貼ってピアノ線に接着剤を塗り、
機首の補強板の先端から15mm程度の所に取り付けます。

コーナー補強用の棒材が当たるので、切込みを入れてピアノ線を押し込んでください。
脚は離着陸の滑走のためと言うよりも、プロペラの保護のために付いていますので、
出来るだけプロペラ直後に付けてください。


受信機とブラシレスコントローラーの積み込み

 

受信機は主翼下にマジックテープで留めてください。

クリスタルが横方向から出るタイプの受信機の場合は、側板にぴったり付けて搭載し、
小さな穴を開けておくとクリスタルの交換しやすくなります。

ブラシレスコントローラーは、機首の補強板下面にマジックテープで取り付けます。

 

主翼前側に穴を開けて、バッテリー用のコードを上に通してください。

Hyperionなどのスイッチ付きコントローラーを使う場合は、
使いやすい所にスイッチを取り付けるといいでしょう。

バッテリーなどを繋いで、サーボが正しく動くことを確認してください。


左右を閉じる

接着剤を付け、胴体後部から左右を閉じていきます。
歪んだり捩れたりしないように気をつけてください。

接着剤はごく少量付けるだけにしてください。
後で、上から細く裂いたグラステープを貼り付けるので、
この部分の接着強度は仮止め程度でかまいません。

垂直尾翼も、私は周囲のふち(3mm幅位)だけを接着しています。
これで飛行中もクラッシュ時も不具合はありません。 
もちろん全体的に接着してもかまいませんが、
それで機体が丈夫になるということは、ほとんどないでしょう。

 

脚のピアノ線を指で摘んで交差させ、
糸で縛って低粘度の瞬間接着剤を垂らして固めます。
 

コードが下側に出るようにモーターを取り付け、
バッテリーをいったん繋いで回転方向を確認してください。

下面はこのように閉じ、グラステープで補強します。
左右を合せてみて、EPP材が余る場合はハサミなどで切って調整してください。

上面はこのように閉じ、グラステープで補強してください。
夏場などは開口部を大きくして、内部に風が入るようにするといいでしょう。

端面にグラステープを貼るために、120番位の紙やすりで軽く面を整えます。

 

半分に裂いたグラステープを、胴体上下に貼り付けて補強してください。


グラステープは図のように一周貼り付けてください。

キャノピーの開閉部分(マジックテープを貼った範囲)は、
グラステープを貼った後、カッターで一部切込みを入れて左右に裂いて下さい。

キャノピーの開閉する部分の前後には、
4分の1に裂いたグラステープをクロスさせて貼り付けると、
それ以上開口部が広がるのを防止することが出来ます。

 

墜落時に脚がずれないように、半分に裂いたグラステープで補強します。
前から貼ってきたテープは、ピアノ線を回してUターンさせて前に貼り付けます。
後ろから貼ってきたテープは、同じようにUターンさせて後ろに貼り付けます。
脚の衝撃で胴体が避けるのを防止するため、この作業は必ず行ってください。

尾ソリのピアノ線の上からも、グラステープを貼ってください。

脚のピアノ線に車輪とストッパーを差込みます。
内側と外側の両方に入れるとなお良いでしょう。
(素手で入れると怪我をする恐れがあるため、ラジオペンチなどで入れてください。)

糸で巻いて瞬間を少量たらして留めます。
スーパーXなどの弾性接着剤を付けてもOKです。

(車輪は、個体差によって回り方が少し渋い物もあるようです。
その場合はドリルで穴を整えるか、
余った1.8mmピアノ線にニッパーなどで少し傷を付けたものを
数回穴に出し入れして調整してください。)



動翼の取り付け

 

エルロンとエレベーターをグラステープで留めます。

各動翼は下側いっぱいに動かした状態でテープを貼るようにし、
スムーズに動くことを確認してください。
ラダーも同様にグラステープで留めます。

ホーンが付く部分は、反対側に動翼を折り曲げた状態で
裏からもグラステープを貼って補強してください。

ラダーホーンの部分も同様に補強します。

各動翼の端は、墜落時に剥がれないように
半分に裂いたグラステープで裏からも補強します。

 

エレベーター連結用のピアノ線に接着剤を塗り、エレベーターに接着します。

ピアノ線の上からグラステープを貼って留めます。


リンケージ

1mmピアノ線を指示図どおりに曲げ、リンケージロッドを作ってください。
バッテリーを繋いでサーボのニュートラルを出しておいてください。

 
エルロンリンケージのようす。         付属の抜け止めパーツをラジオペンチなどで差し込みます。

(ケガをする可能性があるので、抜け止めは素手では入れないようにしてください。)
エルロンリンケージは、U状に曲がった部分で長さを調節してください。

エレベーター・ラダー用のロッドは、長さ調整のため二本を組み合わせて使用します。

シュリンクチューブの左右からピアノ線を差し込み、
ライターなどで軽くあぶって収縮させます。
(ある程度スライド出来る位に加減して収縮させてください。)

 

サーボがニュートラルの状態で動翼が真っ直ぐになっていることを確認し、
低粘度の瞬間接着剤を垂らしてピアノ線を固定します。

エレベーターリンケージは、このようになります。

ラダーリンケージは、このようになります。


ラダーホーンの最も外側の穴を使う場合、エレベーターのフルダウン操作で
ラダーリンケージのピアノ線が少し接触することがありますので、
その場合はエレベーターの当たる部分を少々切り取ってください。
(たわみを防ぐため、ピアノ線を曲げてこれを避けないようにしてください)

また、もしラダーに力を加えた時に容易にたわんでしまう場合は、

バルサやカーボンロッドなどで当て木をしたり、中心部分にガイドを付けると良いでしょう。


デカールの貼り付け

ミラクルシート用のグラフィックデータはこちらにあります。


SX4_sticker_jpeg.zip  1.1MB

ハサミなどでカットして、スプレーのりで貼り付けてください。
ミラクルシートの使い方は、ミラクルシートに付属する説明書を読んでください。

(PPテープの上からミラクルシートを貼ると、細かいシワが発生することがありますが、
残念ながらこの現象の解決策はまだ発見されていません。)

 

コックピット部分は位置合わせに少しコツがいります。
まずコックピット前部・後部をマスキングテープなどで合わせ、
ボールペンなどで目安になるラインを胴体に描いてください。

ミラクルシートの台紙にも、シャープペンシルなどで胴体のラインを描きます。
そのあと、ラインの4mm位外側をカットして、スプレーのりで貼り付けてください。

水に濡らして台紙を柔らかくし、端面を折り返すと、
このように天井まで綺麗に貼ることが出来ます。

充分に乾燥させ、一部にカッターを入れて左右に引っ張ると、
真ん中から綺麗に裂けます。



重心位置

 

標準の重心位置は、主翼付け根の前縁から110mmです。
バッテリーの位置で重心を調整し、マジックテープで搭載してください。
モーターがAXI-2208クラスの場合は、機首にバッテリーを搭載することになるでしょう。

上下の重心も出来るだけ、プロペラ軸・主翼・水平尾翼のラインに合わせてください。
もし、バッテリーのために上が重くなる場合は、
受信機やブラシレスコントローラーなどの位置を下げて調整してください。



完成!

ステッカーの位置の参考にしてください。

裏面には南十字星(サザンクロス)をあしらいます。

水平尾翼の裏にも表と同じ形のステッカーを貼るのは、
ミラクルシートの縮みによる変形を防ぐためです。


送信機の設定

失速系の演技のための舵角は、最大でエルロンとラダーは45度、
エレベーターは60度となっています。

ファン・アクロ機を飛ばすのが初めての人は、
舵角を非常に小さくして飛ばすことをお勧めします。
サーボホーンを小さくして舵角を減らせば、負担が軽くなりサーボも壊れにくくなります。

SouthernX-4は、失速系3Dアクロも出来るパターン機です。
送信機のスイッチにより、パターンフライト時は舵角を小さく、
失速演技時は最大舵角になるようにセットしておくと良いでしょう。

また、SouthernX-4は非常にシャープな操縦性を持っていて、
特にエレベーターは敏感なので、エレベーターのEXPは30%〜60%ほど入れておいてください。
エルロンやラダーのEXPは好みでかまいませんが、20%〜40%位が良いでしょう

ナイフエッジミキシングについて

ナイフエッジミキシングは基本的にいりませんが、
重心位置(前後や上下)の違いや、プロペラサイズ、
ちょっとした作り方の違いによる個体差などで、
少しだけナイフエッジミキシングが必要になる場合があります。

開発時のテストでは、
AXI-2208/34+プロペラ 9.0x5.0仕様で、完全にニュートラルの機体設計でも、
Hyperion Z-2213/24+プロペラAPC11X4.7では、
左右のナイフエッジにわずかに異なる癖が出るため、
少しミキシングが必要になることを確認しました。

おそらく、これはプロペラが大きくなったことによるプロペラ後流の流れ方の違いや、

反トルクの増大によるものではないかと思われます。


SouthernX-4の飛行について(設計者から)

SouthernX-4は過去の同シリーズと比較して、最も高い失速安定を持っています。
しかし、フライトの最初から最後までホバリングやコブラで
ゆっくり飛行させるための機体としては設計されていません。

少し高度を上げ、上空をただ真っ直ぐ水平飛行させてみてください。
それだけでSouthernX-4が何を目指して開発された機体なのかが、すぐに判るでしょう。

そして、大きなループ・4ポイントロール・スローロール・翼の失速感のあるスナップロール。
舵角を失速系に切り替えて、ローリングコブラ・ウオーターフォール・
ナイフエッジスピン・パニックなど・・・。

世界でもトップクラスの対クラッシュ性を持ちながら、
パターンフライトと失速系演技を高い次元で両立し、
上空飛行での空気の張り付き感さえ感じられるSouthernX-4は、
きっと皆様に満足していただける機体になるでしょう。


<<<戻る