ハンドランチグライダーの翼端投げ
Discus Launching(DL) Side Arm Launch(SAL)
   

ここはハンドランチの「革命的投げ方」であるDiscus Launching(DL)の情報のページです。
Side Arm Launch(SAL)とも言われています。

この投げ方により、RCハンドランチグライダーの世界はまったく新しい時代に突入しました。

まずはChris Kaiserさんの衝撃的なムービーを見て下さい!
この写真をクリックすると再生します。
 

ムービー









 
私は最初これを見て、あんまり凄いんで大笑いしてしまいました!  
獲得高度は43.3mだそうな・・・
これはなんと、ビルの12階程度の高さになります。
最近では60mを超える高さまで投げる人もちらほら・・・  (^_^;)たら..


まず一つ言えることは、DL(SAL)で投げると上がります!
とんでもなく!!

通常ランチでは投げる事自体に面白さはないですが、
SALでは、青空に向かってギューンとどこまでも上がっていく爽快感があり、
機体を投げる事がまず楽しいです!
 


DL(SAL)専用設計「Atlantisシリーズ」の記事はこちら>>>


専用に設計された競技用の機体では、
上昇気流がまったく無い状態でも2分以上も飛びます。
ただし、上手く上げられるようになるまでは、多少の練習を必要とします。
腕は出来るだけ延ばした方がヨー回転も少なくなり、同じ回転スピードでも初速が上がるため
安定して高く上げることができます。

手持ちのラダー機でDL(SAL)をする場合の注意

上反角の大きい通常ランチ用のラダー機をそのまま翼端投げすると、
真横を向いて地面に激突する場合があります!

慣れないうちは、ゆっくり回って軽く手を離す程度のランチにしてください。
くれぐれも、いきなり全力で投げないようにして下さい!

この投げ方は、機体に激しくヨー回転を与えながら手を離すことになるため、
手投げ直後はかなりの横滑りが発生しています。
そのため上反角の大きな機体は、ランチの力を強めていくとどうしても激しくロールし、
手投げ直後内側に切れ込んできます。
 



巻き込み対策   
 
ランチの最後に素早く振り抜くと、巻き込みが発生しなくなります。
回転中に発生した機体のヨー回転を、リリース時に
内側の翼を素早く前に出すことによって相殺するイメージを想像するといいかもしれません。

これが上手く出来る人は、垂直尾翼がとても小さい機体でも問題なく真っ直ぐ投げ上げることが出来ます。
最初のうちは、わざとゆっくり回転して
出来るだけ早く振り抜く練習すると良いと思います。  
 

    
  
★ 色々な人のランチを分析 ★

Chris Kaiserさんのランチ
ムービー









 
体力などの差もありChris Kaiserさんの43.3Mには及ばないまでも、それに近づくことは出来ると思います。
彼のムービーを細かく分析してみましょう。

進行方向(多分風上ですね)を向いて立ちます。翼はわしづかみにしているように見えます。

最初のアクションで機体を後ろに思い切り振るため、少し前方上方向に上げています。

大股で走り始め、同時に機体を後ろに振ります。そのため機体だけ残して走り去るような感じに見えます。この瞬間、機体は低い位置にあります。

機体を後ろにかなり振り上げたあと、体重を前方にかけ、ここから一気に走り始めますが、彼は数歩でトップスピードに持っていくようです。この時機体はかなり高い位置にあります。

トップスピードで走っています。スタートからここまで僅か5歩です。機体は水平に近い状態で回転中です。

トップスピードで走っている最中に後ろを向かなければならないのでジャンプしていることに注目!体をすばやく回し、機体は遅れて付いてきます。おそらく腕の力はワザと抜いていると思われます。

ここで着地しています。機体は体の回転から遅れて少し高い位置にあります。ここから腕の振りで機体を加速させ始めます。放す時の機体の角度はこの時調整できます。この時高い位置に持っていくほど、急角度でリリースすることになります。

前のシーンで機体を高く上げるほど、ここでは低い位置になります。あまり角度をつけると、翼端を激突させる場合があるので注意が必要です。ここで腕に最大のパワーを与え、思い切り機体を加速中です。

ここで機体はトップスピードに達し、少し上を向いた状態でリリースされます。このあと彼の機体は急激に上を向きますが、上昇中はかなりの時間その角度をキープしています。機体のセッティングによるのかエレベータを操作しているのかはよく分かりません。

リリース直後、機体は回転が与えられていますから、ヨー方向に僅かに回転し、横滑りしながら飛び出します。

この時、機体の向きと実際の上昇方向がずれていることが解ります。この時上反角の大きいラダー機をそのまま思い切り投げると、激しくロールして左方向にウイングオーバーしてしまいます。

垂直尾翼の風見効果により横滑りが直り、真っ直ぐ上昇していきます。軌跡を見ると向きが1回で直っ ていますが、なかなかこうはいきません。ヨー方向のブレは大きな抵抗を生むので出来るだけ早く治めなければなりません。彼のデータによると0.1秒で 43m、0.5秒で25mと獲得高度に大変大きな差が出るようです。

恐ろしいほどの勢いで上昇していきます!多分ギューンという迫力の風切り音がしていると思います。最適の上昇角度は約75度だそうです。

上昇力が無くなる寸前にフルダウンで水平にします。機体の小ささから見ても相当な高度です。


 
クラフトるうむ岡本さんのランチ
ムービー









 
機体はドラゴンレディーの開発中のものです。
比較のため一緒に投げている機体は、
通常ランチで最も獲得高度が高い機体のひとつ、スプリント2だそうです。

craftroom
 
 
機体は画面奥に向かって飛びます。ランチする前に送信機側のスイッチで、ある程度ラダーを右に切った状態にセットしておきます。
 
機体は背中側に残したまま、最初の一歩を踏み出します。

体の回転が始まり、後ろを向くためここで少しだけジャンプしています。

ここで着地。体の回転を腕に伝え、機体を加速し始めます。機体はほぼ水平に回転しています。

岡本さんのランチはここからが凄い!スイングが大変早く、しかもパワフルです。私はいろんな人のDL(SAL)の投げ方を見ましたが、岡本さんが一番パワフルだと思います。やはりテニスをやっているせいでしょうか。

目にも止まらないスピードで機体を加速中です。リリースの瞬間バシッ!と言う大きな音がします。

リリース時の角度は30度位ですね。実際に機体が飛んで行く方向よりも、かなり右に向かって投げているように見えます。

リリースした後機体は横滑り状態になり、上反角によってロールが始まります。これを見ると、上反角は機体を上に向ける役目もあるかもしれません。

機体はナイフエッジ状態で左に方向を変えつつあります。

ラダーを右にセットしてあるので、機体の姿勢は水平に戻り、素晴らしいスピードで上昇を続けます。

リリース後の機体姿勢と位置を全て合成してみると、大変興味深い動きをしているのが解りますね。

同時に投げたスプリントの遥か上空で、滑空姿勢をとるドラゴンレディ。
  

 
Atlantis-IIIでの私のランチ
ムービー









 
このムービーはAtlantis-IIIのページにあるものと同じです。
この機体は上反角の少ないエルロン機なので、事前に送信機側でラダーを切っておく必要はありません。
なおフラップはニュートラル位置で投げています。
 
私のスタートは、左手で送信機と一緒に小指で機体のウイング中央寄りを持って、風上を向いて立ちます。これは、次のアクションで反動を使い限界まで機体を後ろに持っていくように考えたものです。
 
機体が上下に振れないように後ろに回して行きます。

私の場合、ここで機体を後ろに持って行くほど、ランチ高度が上がります。ダッシュの体制に入るため体を前傾しています。

一生懸命走っていますが、私は走るのが遅いです。(笑) 私の場合走って投げるのと、走らないで投げるのでは獲得高度は数メートルしか違いませんので、普段飛ばしている時は走りません。

このあたりから遠心力をかなり感じます。写真で見ると体から腕はそんなに遅れていませんが、この位置では、もっと貯めておいて腕を遅らせた方がいいかもしれません。

腕は「肩の方まで伸ばす」つもりで、限界まで伸ばして投げた方が高く上がります。この時の角度(高さ)がリリース時の角度になります。風がある時は水平に近く、無風時は垂直に近づく感じで投げると良く上がります。

ここから腕にフルパワーを掛けてーと、言っても私はあまり腕力がないですけど・・・ (笑) 斜め下に向かって機体を加速します。

この時あまり下に向けすぎると、翼端を地面に激突させる場合があり、注意が必要です。

やや上に向かって機体を思い切り放り投げます。

この時は大変な強風でだったので、機体はすぐに上を向きますね。

この角度ではあまり分かりませんが、リリース直後機体は横滑りし、比較的短時間で本来の進行方向に 向かいます。良く見ると2回から3回ほど、小さくテールを振ったあと真っ直ぐ上昇しているようです。しかし、この機体の場合、この時のエネルギーロスはか なり小さい方だと思われます。

薄翼で抵抗が小さいため、かなりの時間上昇を続けることができます。獲得高度はショックコードで上げる位です。いったい何メートル上がっているのか一度測ってみたいですね。
 
 
ジョーワーツさんのランチ
ムービー









 
何度もチャンピオンを取っているハンドランチの神様、ジョーワーツさんのDL(SAL)です。
 (ワーツさんは左利きのようですね。)
  

ワーツさんのランチは、後ろに機体を持ちつつ、かなりの距離を全速力で走ります。

トップスピードを維持したまま、機体はなるべく後ろに残し体の回転を始めます。

体の回転に対して機体の遅らせ方に注意!この位遅らせて回すべきなのかも?後ろを向くために少しジャンプしています。

ここで着地しています。体の回転を腕に伝えて機体を加速し、水平に回して行きます。

大きく足を開き、全身を使って機体を振り始めます。機体を回転させる時には、この位足を開くべきなのかもしれませんね。

足や腕の筋肉を見ても大変な力をかけているのが分かります。走るのが早い人は水平に近い角度で投げた方が、スピードがプラスされるので良いのかもしれません。

リリースする角度は30度位ですね。体の伸びも有効に使っています。

投げた後は、すぐに急ブレーキで止まらなければなりませんが、これだけ全力で走ると体を停止させるのはかなり大変になります。私は走って投げた後、止まれなくなって転んだ経験があります。危うく機体を墜落させる所でした!
 

ここから別のシーンになります。翼端をハンドキャッチして間髪入れず投げるテクニックは、時間制限がある競技ルールでは大変有効ですね。まるで吸い込まれるようにスピードを落としてキャッチされる機体の操縦技術も素晴らしいです。

機体を後ろに残し、すぐに全力疾走に入ります。前で受けた分、機体は大きく後ろに回っていますね。

後ろを向いてジャンプ中です。腕と機体の遅らせ方は凄いですね!ワーツさんは体が柔らかい? この位遅らせた方が、最終的なランチの回転スピードが上がると思われます。

腕をフルに伸ばして体の回転力を腕に伝え機体を加速中です。前傾姿勢にして全体重を掛けて機体を回しているように見えます。

機体位置は最も低くなり、さらに加速中です。このあたりで腕と機体は体の回転スピードについてきます。

このあたりから機体のスピードは体の回転より速くなっていきます。渾身の力を込めて、さらに機体を加速中です。

投げた後はすぐに急ブレーキ。走りと回転を止め、視線は機体の行方を追います。

NEW!
スローモーションで見るランチ

日本のトップフライヤーたちのスローモーションムービーを
以下のリンクから見ることが出来ます。


   
DL(SAL)関係の情報があるページ
 
Chris Kaiser's Kahu DLG Chris Kaiserさんのホームページ。
機体製作のヒントがあります。
Kanoh's RC Sailplane Structure DL(SAL)ハンドランチの国内第一人者加納さんのサイトです。
ハンドランチグライダーのページにいろいろな情報があります。
きむらクラフト 群馬の木村さんのサイトにも、
解りやすい解説がありますのでご覧下さい。
モゲルーム SAL専用の素晴らしい機体をバキューム製法で
自作されています。
軽模型飛行機研究室 昭和記念公園HLG飛行会のレポートやムービー、
DL(SAL)機の考察があります。
InterMountain Silent Flyers アメリカRCグライダーの総本山。Picturesのページ
国際ハンドランチフェスティバルの写真とムービーがあります。
MSFA-Glider-Club SAL(翼端投げ機)のページに解説があります。
また、色々な自作DL(SAL)機も見ることが出来ます。
淀川滑空班のページ あの大薗さん親子の超軽量DL(SAL)機の他、
素晴らしい自作ハンドランチグライダーが沢山あります。
FankyPlane日記 ラダーDL(SAL)の研究ならここが一番熱心かもしれません。
小技もためになります。
日曜工作ランドWind&Wings ヨシオカ-ワンハンドレッドや自作SAL機、
発泡スチロールカッターなどの記事があります。
  

つい最近注目されだした投法なので、私にも良く分からない部分が沢山あります。
このページを見て間違いを指摘してくださる方、新たな情報をお持ちの方は
教えてもらえると大変助かります。

みんなで情報を持ち寄って、全国のハンドランチ愛好者のために
ここを内容の濃いページにしていきましょう!
よろしくお願いします。  ・・m(u_u)m・・ぺこ。 

あわせてこれらのページも是非ご覧下さい。
 サーマルと遊ぼう!
  
  
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