YZ250FXは世界に誇れるオフロードの名車だと思います。(^ω^)
私はすべてのオフロードの競技車両に試乗したわけではありませんが、
少なくとも私が試乗した限りでは、Beta RR X-PRO 480と肩を並べる
世界トップ2の素晴らしいマシンです。
250ccクラスに限定するなら完成度は世界一じゃないかな?
ちなみにYZ250FXは、85cc~450ccまである2スト4スト含め
ヤマハYZシリーズの中で最も乗りやすいバイクです。

YZは元々モトクロッサーとして生まれたバイクなので、
フレームの剛性は大変高くやや体力を使いますが、
KTM系の250ccの4ストより明らかに速く、
エンジンレスポンスも鋭いのでスピード勝負には有利です。
(スマホのアプリで超マイルドにも設定は可能)

反対に外車のKTM系(ハスクバーナやGASGAS含む)は、
エンデューロマシンとして生まれ
鉄フレームのためどこかトレール車ぽい乗り味で、
フレームに適度なしなりがあり柔らかいフィーリングがあり、
エンジンも比較的マイルドなので長時間のエンデューロに有利です。
特にハードエンデューロ主体の人ならKTM系やBetaを選ぶと間違い無いでしょう。
YZ系のようにフレームがガッチリ高剛性な感じは無いので、
フルボトムするような大きなギャップがある部分では
ヨレっとする感じがあるため、
その場所を通過する時には少しペースを落とす必要があります
。
250FXのエンジンはかなりパワーがあり、フルスロットルにすると
フルパワー仕様にした2ストの250Xの80%位の加速力を持っています。
これは250ccの4ストバイクとしては驚異的であり、
しかも低速トルクは体感で250Xの倍以上ある感じで、
昔のイメージでしょせん250ccの4スト車でしょ?と乗ってみると、
そのパワーと加速力にかなりビックリすると思います。
2ストレーサーに比べて低速トルク強力な上に
レスポンスが鋭くエンジンブレーキも強いので、
低速で滑りやすい路面ではラフなアクセル操作をすると
ホイールスピンしてバイクが凄く暴れるので、
アクセル操作をかなり丁寧に行う必要があります。
そこで効いてくるのがトラクションコントロールで、
スイッチを入れるとその効果は絶大。
アクセルを躊躇なくワイドオープンに出来るので、
全開走行では明らかにトラクションコントロールONの方が速く
安定してしかも楽に走れます。

250FXの車体設計やサスペンションも最新の素晴らしいものです。
車体を見ただけでも進化が分かりますが、
乗っている時も挙動に精密感があります。
ちなみに2ストの250Xは基本設計が20年前の古いバイクであり、
乗っていても古さは感じます。その代わりアホみたいに速いですがw
250FXの重量は111kgで、2ストの250Xより7kg重いです。
タンクがシートの下にあり低重心で優れた設計の車体なので、
倒し込みが重い感じはほとんど無いのですが、
S字の切り返しなどはやはり軽量な250Xの方が速いです。
また、重量がある分サスペンションの仕事は250Xより増えているようで、
ややストロークが短くなったかのようなフィーリングがあります。
具体的には、軽量な250Xの場合はギャップ通過時に車体がすぐ上下するため、
サスペンションストローク以上のストローク感があるのに対して、
7kg重い250FXは車体が簡単には上下しないので、
衝撃をほとんどをサスペンションで吸収させなけばならないため、
ストローク感が短いような感じがします。
ただ、乗っていて楽なのは圧倒的に車体が暴れにくい250FXの方で、
250Xではライダーが積極的に前後体重移動して走らせる必要があったのですが、
250FXではステップに立ち中腰のポジションを取るだけで、
ライダーは何もしなくても車体が勝手に衝撃を吸収して
かなり荒れた路面でも全開のまま走破できます。
これがYZ250Xとフィーリングが大きく違う部分です。

おそらく一般的なライダーなら、
パワーウェイトレシオで劣るはずの
250FXの方が250Xより楽に速く走れるはずです。
YZ250FXは、国産なので信頼性も抜群ですし、
車体の完成度も非常に高く、凄く速い上に乗りやすいし、
どんなライダーにもお勧め出来る素晴らしいバイクだと思います。(゜▽゜)
試乗会走行中のYZ250FXインプレ動画