スーパーセブン

分解不可能なので、無理やり切開手術しました~。(^-^;)
詳しい手順は、みんカラの整備手帳に書きましたので御覧ください。
https://minkara.carview.co.jp/userid/687338/car/597840/6929105/note.aspx

スーパーセブン

私のセブンは7年前からAVOのダンパーを使っていますが、
セブンの下に潜ってなんとなくFアームの下を覗いたら、ブッシュに亀裂が入っているのを確認。

外してみたら・・・

うぎゃぁ~バラバラになっておる~!(T-T)
後ろも確認したらAVOダンパーのポリブッシュが全部駄目になってた。
ちなみに、ここは横Gがかかる部分じゃないので、
Sタイヤを履いているから傷んだというわけではないです。

手で触るとボロボロ崩れるので、材質自体に問題があると思われます。
2万キロぐらいでこんなに劣化するのなら、
多分1万キロごとにブッシュ交換しなければならないんじゃないかな?
(私の場合4~5年ごとに交換か?)
500kgの超軽量車ですらこれですから、もし普通車に使ったら・・・。

検索したら海外の掲示板でも問題になってた。(^_^;)
https://sideways-technologies.co.uk/forums/index.php?/topic/1214-avo-damper-bush-failures-polybush-general-failure/&hl=%2Bavo%20%2Bbushes

ブッシュを取り寄せて交換します。高品質の国産車のブッシュで使えるサイズ無いのかな~。
https://jp.merlinmotorsport.co.uk/p/avo-coilover%E7%94%A8%E3%81%AE%E4%BA%A4%E6%8F%9B%E7%94%A8%E3%82%B5%E3%82%B9%E3%83%9A%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3%E3%83%96%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%A5-avo-ra2

高品質の国産車のブッシュで使えるサイズ無いのかな~。
中央の部分だけ寸法が合えば、両サイドは適当なゴムのリングでも良いかもしれない。

鉄のスリーブを抜いて、カッターで切ります。
と言うかこのブッシュ薄すぎないか?マジで3mmぐらいしか厚みが無い・・・。
車の重量+路面からの大きな衝撃が、このヤワな薄いプラスチックに全部かかってる。(^_^;)
特にリアはブッシュの回転する方向とサスアームが直角なので、こんなに薄いと角度の変化を吸収できないはず・・・。

ラバーグリスを塗って、万力で挟んで入れます。
頭が少し入ったら、出ているブッシュが下になるようにテーブルにおいて、
体重をかけるとスポッと入ります。

スリーブに傷があったので紙やすりで修正して、
車重がかかる方が傷んでいない面になるよう角度を調整して入れました。
もちろん交換した方が良いですが、たぶん次の交換時期(4年ぐらい?)までなら問題ないと思う。(^-^;)

車体の取付部に入りにくい場合は、大きめのプライヤーで
ゴムの先端をチョイチョイと縮めると楽に入るようになります。

先日見た、みぞさんのセブンに付いているAVOには
普通のゴムで出来た同じ形状のブッシュが付いていたので、
ゴム製のブッシュもあるようだけど、売っている所が見つからない。

あれ?今気がついたけど、もしかしてこっちを買えば良かったのかな?(^-^;)
8個も買うと結構な値段になるが・・・。
https://jp.merlinmotorsport.co.uk/p/avo-coilovers%E7%94%A8%E3%83%98%E3%83%93%E3%83%BC%E3%83%87%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%83%86%E3%82%A3%E3%82%B5%E3%82%B9%E3%83%9A%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3%E3%83%96%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%A5-avo-ra2-bb

これからAVOダンパーを買う予定があるのでしたら、
スフェリカルベアリング仕様を選ぶことをオススメします。(^_^;)
ポリブッシュをスフェリカルベアリングに交換するセットもあるようです。
https://jp.merlinmotorsport.co.uk/p/avo%E3%82%B3%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%81%AE%E3%83%80%E3%83%B3%E3%83%91%E3%83%BC%E4%BA%A4%E6%8F%9B%E7%94%A8%E7%90%83%E9%9D%A2%E3%83%99%E3%82%A2%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%B0-%E3%82%B5%E3%83%BC%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%83%83%E3%83%97-avo-com8

スーパーセブン,

セブンに履いていたSタイヤRE-11Sが減ってきたので、最近DIREZZA 03Gに履き替えました~。(^ω^)

組み換えはいつものように手組みです。(゜▽゜)
今ではずいぶん慣れてきて、15分あれば一本組み込みが出来るので、
むしろショップに持ち込む方がめんどくさいと思えるぐらいになりました。

ちなみにSタイヤはメチャクチャ剛性があるので手組みは超~大変ですが、
事前にタイヤを温めておくと良いみたいです。
今回大きな箱にドライヤーを刺して1時間ぐらい温めてみましたが、だいたい60度ぐらいになりますので、
結構柔らかくなって組み換え作業が楽になることが分かりました。

長いホイールプロテクターはヤフオクで売ってます。
コレを付けてると傷が付く心配が無くなるのでとっても安心ですね。(^ω^)
https://bit.ly/3B3EQtK

あと、JOY ミラクルクリーン 泡スプレーは超~おすすめです!
ビードクリームとは比較にならないぐらい滑りが良くて、ツルッと入ります。
安い上にどこでも手に入るしね。
これを発見してからビードクリームは全く使わなくなりました~。(笑)

ポスカでホワイトレターを入れました。
ダンロップはロゴが凸なので塗りやすいですね。(^ω^)

履き替えてから何度か走り込みを行い、このタイヤの特性も分かってきたので、
今まで使ってきたSタイヤも含めてDIREZZA 03Gのレビューをしたいと思います。
ちなみに、いずれのタイヤも空気圧は冷間1.2 温間1.4キロぐらいで走ってます。

これはあくまで公道のワインディングで使った時のインプレであり、
サーキット走行の場合はまた違った評価になると思いますので注意。
あくまで素人である私個人の主観なので間違いもあるかもしれませんが、どうか許して下さい。(^-^;)

まずは古い方から順番にレビュー。
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DUNLOP FORMULA-R D01J S
セブンを買った時に付いてきたおまけのタイヤ。多分ミディアムコンパウンドだったと思う。

Sタイヤなんて公道で使っちゃダメと言う固定観念があってずっと倉庫の奥にしまってあったが、
試しに履いてみたら車がシャープに動くしグリップも当然凄いから、
峠道の運転が最高に楽しくなってビックリした。
その後Sタイヤばっかり履くようになる・・・。(^-^;)

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DUNLOP FORMULA-R D98J
中古のホイールに付いてきたタイヤ。多分ソフトコンパウンドだったと思う。

これは凄く気に入っているタイヤでした。
ギャップで跳ねないし、グリップもメッチャ良いし乗り心地も良い。
ゴムが粘ってガムテープみたいにベタベタくっ付く感じが非常に強いタイヤです。
当時最強だったらしいですね。
ダンロップは良いタイヤ作るな~と思いました。(^ω^)

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YOKOHAMA ADVAN A050
ミディアムコンパウンド(M)
サーキットユースでは定番の名タイヤ。ラインナップも非常に多い。

このタイヤはとにかくケース剛性が凄くて、
510kgしかない超軽量車では自重でタイヤを潰すことが出来ず、
ガタガタ舗装のコーナーで跳ねまくって横っ飛びするので、
個人的にはフィーリングがあまり好きではないです。(^-^;)
分かりやすく言うと空気圧を3キロ以上入れたタイヤみたいな感じ。

私がいつも走ってる所って「ここはオフロードかっ!」て思うぐらい
コーナーの路面がガタガタだし、フルボトムするような強烈な橋の継ぎ目が無数にあって、
しなやかで跳ねないタイヤじゃないとまともに走れないコースです。

おそらくA050は、スピードレンジが高くて舗装が滑らかなサーキットで、
1トン以上ある車に履かせる場合は本領発揮出来るタイヤだと思います。
1200~1400kgぐらいの車に履かせると最高のパフォーマンスになるように
開発しているんじゃないかな?

あと、接地面がかなり丸くてラウンドしており、
特に超軽量車では自重でタイヤが潰すことが出来ないのも相まって、
他のSタイヤと比べて同じサイズでも地面との接触面積が明らかに小さいです。
ですから、路面にビターっとくっ付くような接地感はあまり感じない。
接触面積が小さい分、走行抵抗が少ないため加速が良くなるのが体感できます。
ストレートスピードも他より稼げると思われ、サーキットではタイムが出るタイヤだと思う。

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BRIDGESTONE POTENZA RE-11S
ミディアムコンパウンド(RH)

個人的にパターンは一番かっこいいと思う。(゜▽゜)
角張った四角い形を見れば分かると思うけど、同じサイズでも他のタイヤより接地面が非常に広い。
大きな面積で地面にビタ~っとくっ付いている感じが一番強いタイヤであるが、
その分走行抵抗は大きいので加速は少し鈍る感じがある。

接地面の剛性はADVAN A050みたいに硬すぎないのでギャップで跳ねにくいし、
ハンドリングも一番シャープなので気に入っていました。
残念ながら14インチは廃盤になって現在買うことが出来ないです。(^-^;)

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DUNLOP DIREZZA 03G
フロント185幅 ソフトコンパウンド(S2) 最近廃盤
リア  195幅 ミディアムコンパウンド(R3)

これが今買ったタイヤです。
同じDUNLOP社製のD98Jとフィーリングはかなり似ていて、
ベタベタしたゴム感がかなり強いタイヤで、小石が大量にくっ付く。
グリップも今まで履いて来たSタイヤでは最強だと思う。
ミディアムコンパウンド同士で比較しても他のタイヤより
コンパウンドが柔らかいようなので、もしかしてライフは短いのかも? (^-^;)

各社ミディアムコンパウンドでの比較では、
ADVAN A050を標準にすると、DIREZZA 03Gがソフト寄りのミディアムになっていて、
POTENZA RE-11Sがハード寄りのミディアムのような感じがします。
あくまで素人の感覚的な話なので、本当のことは関係者に聞かないと分からないですけどね。

DIREZZA 03Gは、剛性が柔らかいので500kgの超軽量車でもしっかりタイヤを潰すことが出来て、
激しいギャップでも全然跳ねないし凄く乗り心地が良いです。

接地面も柔らかいし、側面も柔らかい上にサイドがムチッと膨らんでいるので、
ギャップの衝撃吸収性能は今まで履いてきたSタイヤの中で一番良い。
今までガツンと衝撃があった大きな継ぎ目でも何事も無く通過出来る。
凶悪なギャップだらけの路面でも一度も跳ねることなく走破可能。
Sタイヤでこれは凄い!

一言で言うと、このタイヤめちゃくちゃ速いです!(゜▽゜)
今まで経験したことが無い速度でコーナーリングしても全然滑らない・・・。
接着剤で路面にくっついているんじゃないかと思うぐらい。
ADVAN A050や、POTENZA RE-11Sの新品を履いた直後でも、
これほどのグリップ力は無かった。

少なくとも荒れた峠道で走るなら最速のタイヤじゃないかな?
軽量なセブンとの相性はバッチリ。とっても気に入りました。
10年かかりましたが、やっとこのコースで最速のタイヤを見つけました。
今後も使い続けたい~。(^ω^)

ただしADVAN A050など剛性が凄く高いSタイヤを使っていた人が履き替えたら、
独特のグニャッとしたフィーリングに違和感を感じる人もいると思います。
Sタイヤと言うより、普通のラジアルタイヤに近い剛性感のタイヤですね。
試しにリアだけ0.2キロほど空気圧を高めにしてみたら、
丁度良い硬さになりました。(^ω^)

剛性が柔らかすぎるなら、こんな感じに空気圧を入れれば硬く出来るから良いけど、
ADVAN A050みたいに硬すぎる場合は調整することが出来ない。
超軽量車と言えどリム落ちが心配で1キロ以下にはしたくないし。

私はバイクブームの時代から数えると40年近く、
週末は暇さえあれば峠に走りに行く生活をずっと続けていますが、
還暦になる今でも変わってない。コーナー攻めるのは大好き。

ちなみに良く「セブンにSタイヤを履かせると壊れる」って聞きますよね。
私もそれをずっと信じてSタイヤを避けていました。(^-^;)

もちろん普通のラジアルタイヤとSタイヤ、
両方ともグリップの限界でガンガン走れば、
当然Sタイヤの方が車のダメージが大きいのは明白です。

私はセブンで10年近く、馬鹿みたいに毎週ワインディングをSタイヤで走ってますが、
各部を点検してもどこも壊れる気配が無いです。
Aアーム後端のブッシュは、外して点検しても
特に傷んでる様子が無いので10年以上交換していないし。

つまりSタイヤを履いても、ちゃんと車体にかかるGをコントロールして、
グリップの7~8割を超えないように走るのならセブンは壊れないです。
コーナー進入から立ち上がりまで、
加減速GとコーナーリングGの合力を一定に保つ走り方をすれば、
同じペースで走っていても車へのダメージをずっと少なくすることが出来ます。
(摩擦円が綺麗な円を描くイメージで運転する)

つまり「セブンにSタイヤを履かせると壊れる」と言うのは正確には正しくなく、
「Sタイヤを履かせてグリップの限界でガンガン走ると壊れる」が正しい言い方となります。
極端な話Sタイヤを履いても、のんびりツーリングしかしない人だったら、
車体へのダメージは無いです。これは誰でもイメージ出来ますよね。(^-^;)

もちろんAアーム後端取付部に負担がかかりやすいリジットサスだったり、
アームのブッシュをピロボールに交換していたりすると
その分車体へのダメージは大きくなるはずなので、
Sタイヤを履いた場合、あまり無理をかけないようにした方が良いと思います。
ちなみに、私のセブンはドディオンで普通のゴムブッシュとなっています。

スーパーセブン

 

私のセブンは、フェンダーから発生する大きなリフトを
キャンセルするためのスポイラーを前後に付けていますが、
リアについているスポイラーは、
数年前に実験用にダンボールで作ってガムテープで貼り付けただけの物です。
それ以来6年間もそのままの状態・・・。(笑)

空力パーツは紙であろうが高級カーボンであろうが素材の違いに左右されないので、
そのままでも十分な能力を発揮するのですが、濡れたりするとグニャグニャになると思うし、
あまりに貧乏くさいので、ちゃんと作り直そうと思いました。(^-^;)

作り方はフロントフェンダー・スポイラーと基本的に同じです。
ただ、リアフェンダーはボディに直接くっついているから側面に貼り付けられないし、
ブートカバーの逃げも必要だしで、ちょっと工作がややこしくなります。

工作用紙で現物合わせで型紙を作りました。
簡易的な風洞実験で形状と取り付け位置を探りますが、
フロントと同じようにフェンダー頂点から生やして、
後端にガーニーフラップ状に跳ね上げを付ける形状が
一番効果的であることが分かりました。

アプリでCFD解析も行ってみましたのでご覧ください。
風の流れは左右で、青が負圧で赤が正圧を表しています。

ノーマルフェンダーの解析結果 [ リフト 29.51 空気抵抗 11.08 ]
飛行機の翼のように上部に丸みがあるので、頂点付近に大きな負圧が発生していて、
走行中は非常に強いリフトが発生するのが良く分かります。
セブンのリアフェンダーはかなり大きいので、
最大のリフトはリアフェンダーで発生していると思います。

CSRフェンダーの解析結果  [ リフト 5.54 空気抵抗 11.15 ]
リフトが5.54まで小さくなります。かなり良いですね。(^ω^)
優秀な設計のフェンダーだと思います。
注)これはフロントフェンダーの形状を模したものです。CSRのリアは通常の丸いフェンダーです。

私がデザインしたフェンダースポイラーの解析結果 [ リフト -4.41 空気抵抗 11.77 ]
リフトはマイナスになり、ダウンフォースが発生します。(゜▽゜)
高速コーナーでは、ノーマルとの違いは誰でも体感出来ると思います。
しかも超~~安いです。廃ダンボールで作ったらタダだしね!(笑)

勘違いしている人は非常に多いと思いますが、
このスポイラーが上からフェンダーをグイグイ押しているわけではありません。
基本的には、頂上部にリフトが発生しないように整流しているだけです。
ですからGTウイングのような強度は必要無く、
紙で作っても強いダウンフォースが体感できるのはそのせいだと思われます。

制作を始めます。
アルミ板を型紙通りに切り出します。
作ってみたい方は、この写真を等倍に印刷すれば型紙作りのベースになると思います。
セブンには個体差があるので、合わない部分は微調整してください。

お化粧にカーボン柄のラッピングシートを貼りました。
アルミの端面がピカピカで目立つので、つや消し黒のウレタン塗料を筆塗り。

万力やC型クランプを使い、アングルで挟んで後端を少し跳ね上げガーニーフラップ状にしたら、
フェンダーに合わせて両端を折り曲げていきます。

外側はフロントと同じで、パイプにあてがって手でゆるく曲げるだけなので加工は簡単ですが、
トランク側は鋭く2回折り曲げて、両面テープが付く面をフェンダーのRに合わせて鈑金する必要があります。
直角に曲げながらRに形状を合わせるのは凄く難しいので、
短冊状に切込みを入れても良いかもしれません。(^-^;)

フェンダーの一番高い所に細く切ったアルミテープを貼り、
フェンダースポイラーの前縁部の裏側にごく少量のシリコンシーラントを塗っておき、
両端は両面テープで貼り付け、重りを載せてシリコンシーラントが固まるのを待ちます。
後日、余分なアルミテープを剥がし完成!

早速試乗してみますが、やっぱりメチャクチャ良く効きますね!(゜▽゜)
ただ、思った通りダンボールとの性能差はまったく体感出来ませんでした~。(笑)

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過去の空力実験の記事検索
https://minkara.carview.co.jp/blog/search.aspx?typ=1&kw=%E3%82%B9%E3%83%BC%E3%83%91%E3%83%BC%E3%82%BB%E3%83%96%E3%83%B3%E3%81%AE%E7%A9%BA%E5%8A%9B%E5%AE%9F%E9%A8%93%E3%82%92%E3%81%97%E3%81%A6%E3%81%BF%E3%81%9F

スーパーセブン

家に置いてある、らみいさんのセブンですが、
ある日「走るとなんだか後ろからカチャカチャ音がするんだよね~」との報告。
真っ先に思い当たったのは、タンクを止めているバンドの緩み。

ケーターハムのタンクはメチャクチャ適当な取付方法で、
薄くて細長い鉄のフラットバーをバンド状にタンクに回して
先端をただ直角に曲げて穴を開け、ビスで締めているだけ。
グイグイ締めるとバンドの直角部分が歪むので思い切り締めるわけにもいかず、
ビスが簡単に緩んでカチャカチャ音がする。

「あ、増し締めすれば一瞬で直るよ~簡単簡単~」(^ω^)
この時はこの後、巨大な迷宮へ迷い込むことになるとは、
思ってなかったのです・・・。(^_^;)

音がしないようにタンクとの間にゴムを挟んで、
ビス|ナット ナット|ナイロンナット と言う感じでしっかり取り付けた。
これならしっかり締められるので、カチャカチャ言わなくなるだろう。

早速走ってみると、まだカチャカチャ鳴る・・・。

タンクの下あたりから聞こえるようだ。
音質は金属なのは間違いない。
「キンキン」と言う感じなのでアルミじゃなく鉄じゃないかな?

運転している時に、凸凹が付けられたセンターラインを
15km/hぐらいでゆっくり走ると良く鳴る。
固有振動数から予想すると長さは15cm~20cmの金属か?
位置はリアの下あたりから鳴ってるのは間違いない。

タンク周りやブレーキパイプ、サイドブレーキのワイヤーなど、
あらゆる部分にゴム・フェルト・ダンボール・ウエス等を
挟み付けて走ってみるが全く改善しない・・・。

その後も原因究明のため、色々試して膨大な量のテストを行った。
やってみたことは以下の通り。
————————————————-
*ブレーキパイプをゴムで浮かして取り付け直した。
*ブレーキホースの接触部分にスポンジを巻いた。
*ナンバープレートにいろんな物を挟んでみた。
*ホロの骨やロールバーを外して乗ってみた。
*フロアを叩いてリベットが緩んでないかチェック。
*デフのエア抜きホースにスポンジを巻いた。
*タンクを外してブンブン振ってみた。
*タンク周りのゴム板を全部張り替え。
*タンクのバッフルが外れてないか内視鏡で見てみた。
*ガソリン携行缶をタンク代わりして乗ってみた。
*リアフェンダーを外して乗ってみた。
*プロペラシャフトの上を内視鏡でチェック
*サスを外してタイヤを付けたアクスルを持ち上げ床に落としてみた。
*サスアームを外して動かすと音がしないか調べてみた。
*Aアームのブッシュを交換してみた。
*スプリングとショックの間にゴムを巻いてみた。
*シートを全部外してクッションを置いて運転してみた。
*3点式シートベルトに交換してみた。
*マフラーを交換してみた。
*サイドブレーキワイヤーを外して乗ってみた。
*カーペットを剥がしシフト周りと左右シートの間にあるカバーを外してみた。
————————————————-

タンクを外して点検しているところ。

ショックアブソーバーにゴムを巻いたところ。

タンク無しで走ってみたところ。

シートを全部外して乗ってみたところ。
・・・

これだけやっても、相変わらずカチャカチャ鳴る・・・。
もうリアに付いてるあらゆる部品は全部チェックしたよ~。(T-T)
もしかして前の方なのか?
でも音は明らかに後ろから聞こえるんだが。

しかも良く聞いてみると、車体よりさらに後ろから聞こえる。
そんなバカな・・・。いくらなんでもおかしい。
そもそも、これは本当にリアから出ている音なのか?

らみいさんは「もう諦めてもいいよ~」って言ってくれたけど、
性格的に途中で諦めて投げ出すのは出来ない性分。
自分に負けたみたいな気持ちになるので絶対イヤなのだ。
二級整備士の国家資格を持つ者のプライドとして絶対直す!

聴診器を買ってみた。
ホースを延長して長い棒にテープで留め、
走りながら床下に差し入れて音を探ってみた。
しかし、ゴーゴーと言う他の雑音が多すぎてよく分からず。

今度は古いアイフォンを針金(溶接棒)の先にガムテープで留めて、
走りながら下回りの動画と音を撮影してみた。

家のオーディオで再生して良く聞いてみると、
車の前方に差し入れた方がカチャカチャ音が大きいことが判明。
なにそれ? どう言うこと~?(゚Д゚≡゚Д゚)?

今度は、車のフロントの方を重点的にチェックしていきます。
————————————————-
*スピードメーターケーブルにスポンジを巻いてみた。
*バッテリートレイを補強してシリコン接着し滑り止めゴムを敷いた。
*オイルホースにスポンジを巻いた。
*グリルの緩みを修正した。
*ノーズコーンを外して乗ってみた。
*フロントフェンダーを外して乗ってみた。
*ライトを外して乗ってみた。
————————————————-

バッテリートレイを補強してゴムを敷いたところ。

走ってみると、ぐぬぬぬ~。
まだ盛大にカチャカチャ鳴ってやがる・・・。
もうチェックする部品無いよ~。(゚´Д`゚)

セブンのあちこちを手で叩きまくって、
ビビリ音がしないか調べてみますがなかなか見つかりません。

らみいセブンには鉄のディスクカバーが付いているのですが、
大きなボルトでガッチリ固定されていますし、
緩みもなく叩いてもビビリ音はありません。
でも、もうこれしかチェックする部品がありませんので、
取り外して乗ってみました・・・。

消えた・・・。
カチャカチャ音がしないぞ~。

この時は直って嬉しいと言う感情より、
「ヤレヤレ・・・」って言う感じでため息が出ました~。(^-^;)

つまり、鉄のディスクカバーが
ある一定の振動を与えると共振して振れが大きくなり、
ディスクにカチカチ接触していたのが原因のようです。
これほどおおごとになったのは、
そもそも音がリアから聞こえていたからです。
実際に運転してみれば、10人中10人が
「後ろで音がしてる」と答えると思います。

これがなぜかと推測してみます。
らみいセブンはクラムシェルなので運転者からフロントタイヤが見えません。
金属音のような高音は指向性が高く、
障害物を回り込んで聴こえてくることは少ないので、
ステンレスのストーンガードに反射した音の方が大きく聞こえ、
あたかも後ろで音がしていると感じたのだと思います。

大変苦労しましたが、直って良かったです。
私も達成感を感じて嬉しいです。(^ω^)

テスト時の動画はこちら

スーパーセブン

セブンで坂道発進の時にブレーキを踏み続けていたら、
ブレーキペダルがじわじわ奥に入っていく!
後ろにピッタリ付けている車がいるし、超焦った~。
慌ててポンピングと半クラッチで凌ぐ・・・。(^-^;)

「こりゃブレーキマスターのピストンカップ劣化だなぁ~」と判断。
一応キャリパーの液漏れも点検しましたが、やはり漏れは無いようなので
ブレーキマスターのオーバーホール決定~。

他のユーザーさんの参考になるかもしれませんので、
作業内容をなるべく詳しく書いておきます。

注射器でブレーキフルードを抜きます。

配管を緩めマスターシリンダーを取り外します。

中にあるスナップリングをプライヤーで外します。

タンク側面のピンを叩いて抜き、タンクを上に抜きます。

タンクのオイルシールを外します。
かなりの段差を乗り越えなければならないので、結構力がいりますので注意。
(後にこのシールを再利用しなければならないことが発覚したので
外す場合は傷つけないように慎重に・・・)

タンクが刺さっていた穴の中にピストンの抜け止めピンがあり、
これをつまんで抜く必要がありますが、
マスターシリンダー後端を自分の腹にあてがってシャフトを手で握り、
ギュッと押し込んだ状態のまま抜くといいです。
(ゆるゆるなので簡単に抜けます)

バネでプライマリ・ピストンが出てきます。

セカンダリ・ピストンはゴムハンマーで叩くか、
ウエスを敷いた机の上に立ててトントンすると抜けて来ます。

ピストンカップは取り付ける向きと部品の形が非常に重要なので、
写真を撮っておくことをおすすめします。間違えると大変ですからね。

タンク内部も清掃しますが、
後ろ側のタンクは内部にアクセス出来ない構造です。
中に沈殿している黒いカスをどうしても除去したかったので、
小さなナットを入れてカシャカシャ振って掃除しました。

セカンダリ側のピストンはバネを外すと簡単に分解できます。

プライマリ側は中央のビスを六角レンチで外す必要があります。
一応、布を巻いてプライヤーで挟んでますが、
傷が付いても影響が無い部分なので直接プライヤーで咥えても構いません。

購入したオーバーホールキットはこちら。
ブレーキマスター シリンダー オーバーホールKIT /ケータハム スーパーセブン Girling タンデムマスター 88年以降用
https://store.shopping.yahoo.co.jp/ac-minds-aj/acaj-caterham-141.html

ゴムのカップをオイルシールピックで外して交換します。
間違えないように、一つずつ交換すると良いと思います。

新旧比べてみると傘の開き具合が全く違いますね。
リークの原因はきっとこれだなぁ~。(^-^;)

カップに接触している薄いワッシャーは、おそらくワンウェイバルブ機構だと思いますが、
あたりが出て馴染んでるのを使った方が良いと思ったので、再利用しました。

シリンダー本体はパーツクリーナーで清掃しました。
懐中電灯で照らしてみて中に傷も無く問題無いことを確認。

プライマリ側のピストンを組み込む時は、バネをギューっと縮めた状態で、
斜めにならないよう慎重に中央のビスを締める必要があり結構力が必要です。

元通りにシリンダー内にピストンを入れます。
この時、一般的には少量のラバーグリスを塗りますが、
マスターシリンダー内に固形物をあまり入れたくなかったのでメタルラバーMR20を使用。
https://www.monotaro.com/g/00272266/

これはブレーキのオーバーホールでは定番のスプレー潤滑剤で、
成分がほぼブレーキフルードと同じらしく安心ですし、
潤滑性能も大変良く、ス~ッっと抵抗なく挿入できました。

外した時と同じように腹にあてがってシャフトを押し、
ピストンを縮めて抜け止めのピンを入れました。

プッシュロッドも元通り組付けて、スナップリングで固定。
こちらはサビ防止と潤滑のため、ラバーグリスをたっぷり使用。

元々付いていたタンクのオイルシールと、キット付属の物の形状が全く違うのを発見!
むむむっ、しょうがないから古いのを再利用するしか無いねぇ~。
油圧がかかる所じゃないから大丈夫か?(^_^;)

ラバーグリスを塗ってタンクを組付け、ピンを叩き込みます。

車体取付部が錆びていたので、錆止め塗ってタッチアップで補修。

ブレーキマスターを元通りに組み立てたら、
ブレーキフルードを入れて単体である程度のエア抜きをしておきます。

ブレーキパイプが付く穴を手で塞いでシャフトを押し、
少し隙間を開けてフルードを押し出す作業を数回行いました。
(ブチュっとあちこちにフルードが飛び散るので注意・・・)

なんかダストブーツも大きさが違う・・・。(^_^;) これも古いのを再利用。

車体に組み付けたら、マスターシリンダーのエア抜きを本格的に行います。
ブレーキペダルを押してパイプ取付部を緩める作業を数回行い、
フルードとともにエアーを排出しておきます。

後はいつものようにブレーキのエア抜きをすればOKですが、
今回は前後ブレーキキャリパーから注射器で少量のフルードを注入し、
マスターシリンダーのエア抜きを完全に行いました。

もしマスターシリンダーにエアが入っていた場合、
下にあるキャリパー側に向かってエアを排出するのは大変ですが、
キャリパー側から圧力をかけて上に向かってエアを抜くのは一瞬で済みますからね。

私はいつも、鏡を見ながら一人でエア抜きしています。

ブレーキフルードの補充は、缶を逆さに立てておくのが一番楽だと思います。
(缶のフルード量は、少し持ち上げてみると重みで簡単に分かります)

早速試乗してみましたが、ペダルの手応えがカッチリして
凄く良く効くようになりました~!(゜▽゜)
Sタイヤ履いてますが割と簡単にタイヤがロックするまでいきますよ。(^ω^)

ーーー5月14日追記ーーー
[ブレーキオイルを交換する時はピストンを押し込んだ方がいい]と言う動画。
ビックリです。目からウロコ!(゜▽゜)
https://youtu.be/cpX28eMoPro