アルピーヌA110

アルピーヌA110は、エンジンルームに簡単にアクセス出来ない構造になっています。(^-^;)
オーナーである私もあまりエンジンを見たことが無いのですが、
ツーリング先でリアパネルを外してみんなに見てもらうことにしました。

アルピーヌA110

納車した帰り道に高速乗ったら、アルピーヌA110の空力が凄すぎて仰天!(゜▽゜)
あまりに驚いたので、急遽GoProを取り出してインプレすることに。

ちなみに空力の研究は小学生から始めたから、かれこれ50年ぐらいやってる。(^-^;)

ちなみに最強のライバル、ポルシェ・ケイマンの下回りはこんな感じ。
後ろは全くアンダーパネルが無いしディフューザーも無い。 ↓
もちろんアルピーヌの空力設計が凄すぎるだけでこれが通常の車なんだけどね。(^-^;)

, 雑談

少なくとも、私が見た中では一番詳しいF1マシンの構造解説動画です。(^ω^)

タイヤがワイヤーで繋がれてるとか、S字状のファンネルとか
知らなかった部分も多いですね。CGのクオリティーも素晴らしい。

英語なので、自動翻訳の字幕をONにして見ると良いと思います。(゜▽゜)

スーパーセブン

 

私のセブンは、フェンダーから発生する大きなリフトを
キャンセルするためのスポイラーを前後に付けていますが、
リアについているスポイラーは、
数年前に実験用にダンボールで作ってガムテープで貼り付けただけの物です。
それ以来6年間もそのままの状態・・・。(笑)

空力パーツは紙であろうが高級カーボンであろうが素材の違いに左右されないので、
そのままでも十分な能力を発揮するのですが、濡れたりするとグニャグニャになると思うし、
あまりに貧乏くさいので、ちゃんと作り直そうと思いました。(^-^;)

作り方はフロントフェンダー・スポイラーと基本的に同じです。
ただ、リアフェンダーはボディに直接くっついているから側面に貼り付けられないし、
ブートカバーの逃げも必要だしで、ちょっと工作がややこしくなります。

工作用紙で現物合わせで型紙を作りました。
簡易的な風洞実験で形状と取り付け位置を探りますが、
フロントと同じようにフェンダー頂点から生やして、
後端にガーニーフラップ状に跳ね上げを付ける形状が
一番効果的であることが分かりました。

アプリでCFD解析も行ってみましたのでご覧ください。
風の流れは左右で、青が負圧で赤が正圧を表しています。

ノーマルフェンダーの解析結果 [ リフト 29.51 空気抵抗 11.08 ]
飛行機の翼のように上部に丸みがあるので、頂点付近に大きな負圧が発生していて、
走行中は非常に強いリフトが発生するのが良く分かります。
セブンのリアフェンダーはかなり大きいので、
最大のリフトはリアフェンダーで発生していると思います。

CSRフェンダーの解析結果  [ リフト 5.54 空気抵抗 11.15 ]
リフトが5.54まで小さくなります。かなり良いですね。(^ω^)
優秀な設計のフェンダーだと思います。
注)これはフロントフェンダーの形状を模したものです。CSRのリアは通常の丸いフェンダーです。

私がデザインしたフェンダースポイラーの解析結果 [ リフト -4.41 空気抵抗 11.77 ]
リフトはマイナスになり、ダウンフォースが発生します。(゜▽゜)
高速コーナーでは、ノーマルとの違いは誰でも体感出来ると思います。
しかも超~~安いです。廃ダンボールで作ったらタダだしね!(笑)

勘違いしている人は非常に多いと思いますが、
このスポイラーが上からフェンダーをグイグイ押しているわけではありません。
基本的には、頂上部にリフトが発生しないように整流しているだけです。
ですからGTウイングのような強度は必要無く、
紙で作っても強いダウンフォースが体感できるのはそのせいだと思われます。

制作を始めます。
アルミ板を型紙通りに切り出します。
作ってみたい方は、この写真を等倍に印刷すれば型紙作りのベースになると思います。
セブンには個体差があるので、合わない部分は微調整してください。

お化粧にカーボン柄のラッピングシートを貼りました。
アルミの端面がピカピカで目立つので、つや消し黒のウレタン塗料を筆塗り。

万力やC型クランプを使い、アングルで挟んで後端を少し跳ね上げガーニーフラップ状にしたら、
フェンダーに合わせて両端を折り曲げていきます。

外側はフロントと同じで、パイプにあてがって手でゆるく曲げるだけなので加工は簡単ですが、
トランク側は鋭く2回折り曲げて、両面テープが付く面をフェンダーのRに合わせて鈑金する必要があります。
直角に曲げながらRに形状を合わせるのは凄く難しいので、
短冊状に切込みを入れても良いかもしれません。(^-^;)

フェンダーの一番高い所に細く切ったアルミテープを貼り、
フェンダースポイラーの前縁部の裏側にごく少量のシリコンシーラントを塗っておき、
両端は両面テープで貼り付け、重りを載せてシリコンシーラントが固まるのを待ちます。
後日、余分なアルミテープを剥がし完成!

早速試乗してみますが、やっぱりメチャクチャ良く効きますね!(゜▽゜)
ただ、思った通りダンボールとの性能差はまったく体感出来ませんでした~。(笑)

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過去の空力実験の記事検索
https://minkara.carview.co.jp/blog/search.aspx?typ=1&kw=%E3%82%B9%E3%83%BC%E3%83%91%E3%83%BC%E3%82%BB%E3%83%96%E3%83%B3%E3%81%AE%E7%A9%BA%E5%8A%9B%E5%AE%9F%E9%A8%93%E3%82%92%E3%81%97%E3%81%A6%E3%81%BF%E3%81%9F

スーパーセブン

ル・マン24時間レース等に出ているGTカーを見ていると、
リアのディフューザーは年々大きくなって、
特に最近は左右にも広がった形になりつつあるようです。

私のセブンもディフューザーを後ろまで延長して
良好なダウンフォースを得ていますが、
これを左右にも広げることにより、
リアタイヤ後部の負圧も利用して底面の空気を抜き、
リアタイヤ後ろの空気抵抗も減るんじゃないかと考えました。

**ディフューザーの作動原理**
そもそも、ディフューザーがなんでダウンフォースを発生するのか、
知らない人もいると思うので説明しておきます。
その原理はウイングとは全然違うんですよ~。

まず、ディフューザーが付いた車が高速で走り抜けるシーンを想像してください。
車が進むに従って底面の空気はリアに移動してディフューザーに到達します。
ここは末広がりに[容積が増える]形状になっているため、空気密度が減って負圧になります。
注射器を引っ張ると中の[容積が増えて]負圧になるのと同じ。

後部が負圧になるとアンダーパネル下の空気が勢い良く後部に引き込まれ、
ベルヌーイの定理(流体の速度が増すと圧力が下がる)によって
アンダーパネルと路面の間に強い負圧が発生して、
これが路面に吸い付くダウンフォースになります。

スーパーセブンの形状でCFD空力解析した結果はこちら

ディフューザーの少し前のアンダーパネルに最も強い負圧が発生します。
セブンをCFD解析した結果を見ても、ここに最大の負圧が発生することが分かりますね。
おそらく、ここに穴があるとダウンフォースはかなり減ってしまうと思われ、
ディフューザー直前にアンダーパネルを取り付けるのは、
最大のダウンフォースを得るためには非常に重要だと思います。
(私のセブンはここをしっかり塞いであります

またもう一つの注意点として、
ディフューザーのダウンフォースは車高によって著しく変化します。
私が以前、車高を1~2cm上げて走行テストした時に、
体感ダウンフォースが半分位になって非常に驚いたことがありますが、
サイドスカートで路面との隙間をなるべく塞ぐことによって、
これを解消することが可能です。

さて、早速工作です。
いつものようにプラダンをガムテープで貼っただけ。(笑)

ビフォー

アフター

かなり左右に広がりましたね。
あ、ちなみにロールバーをオムスビにしましたよ~。(゜▽゜)

早速試乗してみましょう。(^ω^)
もしかしたらそんなに大きな差が出ないかな~と考えていましたが、
体感では+20%ぐらいダウンフォースが増したように感じます。
そして高速コーナーを何個か曲がった時に、今までに無い奇妙な感覚を覚えました・・・。
まるで、リアが重くなってサスペンションが柔らかくなったように感じるんです。

スピードを出すとリアが強力に押さえつけられて荷重が増えるので、
RRのポルシェ911を運転している感覚に近いフィーリングになりました。
しかし、重量が増えたわけではないので、
高速コーナーでは今までより確実に速いコーナーリングが可能になりました。

走っている時の車高変化は測っていないですが、スピードを出すと
強力なダウンフォースにより、リアの車高が低くなっている可能性があります。
今までより強いスプリングに交換した方が良いかもしれませんね。
まあ、乗り心地が柔らかくなりましたので、
ツーリング向きになったかもしれませんが。(笑)

想像していたリアタイヤ後ろの空気抵抗の減少については、
全く体感出来ませんでしたので、
残念ながら空気抵抗を減らす効果は無かったと思われます。(^_^;)
ただディフューザーは、ウイングやスポイラーと違って、
ダウンフォースを増やしても空気抵抗は増えないと言う優れた特徴があります。

スピードを出している時はリアに絶大なトラクションと安心感を感じますし、
ブレーキング時もしっかりとリア荷重があるので不安定になりにくいです。
しかし、空力的バランスは完全にリアヘビーとなりましたので、
これからはフロントのダウンフォースをもっと大きくする工夫をして、
前後をバランスさせる必要がありそうですね。
私の空力セブンはどこまで進化するでしょう。ワクワクです。(゜▽゜)

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過去の空力実験の記事検索
https://minkara.carview.co.jp/blog/search.aspx?typ=1&kw=%E3%82%B9%E3%83%BC%E3%83%91%E3%83%BC%E3%82%BB%E3%83%96%E3%83%B3%E3%81%AE%E7%A9%BA%E5%8A%9B%E5%AE%9F%E9%A8%93%E3%82%92%E3%81%97%E3%81%A6%E3%81%BF%E3%81%9F

雑談

無料の空力解析アプリを見つけましたので紹介します。(^ω^)
WindTunnelのFree版です。

https://www.algorizk.com/

自由にお絵描きできるので、リフトの数値をなるべくマイナスにしながら
ドラッグを増やさないデザインを色々考えてみたり、ゲーム感覚で楽しく遊べますよ。(゜▽゜)

キャプチャー動画はこちら

ちなみに、ブラウザーで動く無料の本格的な流体力学解析ツールもあります。
登録してちょっと触ってみたんですが、本職の開発者向けのツールのようなので
専門的な知識が必要でかなり難しいですね・・・。(^-^;)
https://www.simscale.com/